ネットオークションでそこそこの値段で捕獲してきた、古い天賞堂のEF65-1000があります。
箱のラベルには、「特急用電気機関車 1100番台」と書いてありますから、実車が東京機関区に投入されて華々しく活躍し始めた頃の製品でしょうか。ざっと見ても35年位前のものです。
この頃には、他にカツミやつぼみ堂(懐かしい・・・)あたりからもPFが出ていましたが、やはりこの天賞堂のものが一番カッコよかったですね。カツミのものは、まんま簡易製品と言う感じの設計でしたし、つぼみのものは、値段もグレードもその中間レベルと言う感じでした。そんなわけで、天賞堂のものは30年以上経った現在の目で見ても十分通用するものだと思います。
さて、動力装置ですが、各社まだインサイドギア全盛の時代にあって、両軸モーターとダイキャスト製の密閉ギアボックスを使用したものになっています。
リード線を使用せず、天井裏のプリント基板と接点を使った配線など、斬新な設計が見られます。
かなりしっかりした設計で、試運転をしてみると全く問題なく走りました。しかし、いかんせん35年も前のものだけに電気食いますね。速度の変化のスムーズさも、インサイドに比べれば全然よいのですが、現代水準として見ると物足りなさがあります。
ぎくしゃくする原因として、この固定式のギアボックスと言うこともあるかと思います。線路に凸凹があると車輪が浮いてしまうからです。牽引力のロスにもつながりますね。
長大なブルトレを牽引して、颯爽と走れるように、今回この動力システムをエンドウのMPギアシステムに入れ替えることにしました。ED78・EF71では、同様の改造できわめて好結果を得ることが出来ました。その時の実績を元に一部内容を変更して進めます。
プラ製品の場合は、動力部分も各製品専用の設計になっているので、動力の丸ごと入れ替えなど、事実上不可能ですが、日本製の真鍮製品の場合、どこのメーカーも似たような造りなので、こうした改造が比較的容易に出来ます。簡易設計のカツミ旧製品はともかく、つぼみのものなどもいじってみると面白いかもしれません。
今回のテーマは、ネットオークションで格安で拾ってきた機関車を現代水準の走りにしようという、現代的な話です。
最近のコメント