2018年11月30日 (金)

古いカツミの編成モノ トレーラー車の更新

 古いカツミの編成モノ、動力をMP化したらトレーラー車もぜひ手を入れたいところですね。

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 ドアが一体プレス表現の、かなり古いモハ485です。台車は現代の軸受メタル入りのものに取り換えました。最近のエンドウ台車はMPボルスターだから、この時代のものとはセンターピンが合わないのでは?と思われるかもしれませんが、心配ご無用、現在のエンドウ製「付随台車マクラバリ2」には床板の穴を調整するワッシャーが入っているので、昔のものも簡単にMPボルスター対応に出来るのです。メタル入りになるので、キイキイ鳴くことも少なくなり、集電性能も大幅に向上します。ついでに連結器もドローバーからエースカプラーに取り換えて、連結間隔を狭くしておきます。

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 編成にした時の印象が大幅に向上します。

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 集電が向上したところで、室内灯も現代の昼白色LEDのものに交換します。485系が白熱灯では・・・というのもありますし、消費電流も大幅に削減できます。編成モノでは大事なところですね。点灯状態も実感的になります。ついでに座席を追加すれば、運転メインのモデルとしては完璧なものになるでしょう。

 カツミの編成モノは、このようにかなり昔のものでも台車などの基本部分が現代のものと互換性があるので、現代水準の走りにするのは容易です。カツミ製品に限らず、金属製品はメーカーを跨いで部品の互換性がある場合が殆どです。全てが専用設計になっているプラ製品ではこうは行きません。

 かくして国鉄全盛期に盛んに作られていたカツミの編成モノは、時代を越えて走り続けることが出来るのです。この事例で使用した部品はいつでも手に入るものばかりですし、ハンダ付けは配線程度ですから容易に出来るかと思います。ハンダ付けはやったことがないとか道具がないということであれば、当店でも作業をお受けいたします。中途半端に放置されているものがあるようでしたら、是非ご相談ください。

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2018年9月22日 (土)

415系動力更新完了

 かつて比較的リーズナブルな価格で様々な車種が出ていたカツミやエンドウの編成モノを簡単な作業で現代水準にしようということで始めた415系が編成で完成しました。

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 低速から高速まで静かにスムーズに走ること、ライトが明るく光ることなど、発売当時はあたりまえでなかったことが全部取り入れられて見違えるようになりました。

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 ライトはモデルシーダーのものに交換しましたが、光源のリード線が極めて細く目立たないので、運転台回りが配線ぼうぼうにはなりません。

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 この電車では、前照灯と尾灯が各2なのでこれは助かります。高運転台とはいえ、結構目立つものです。

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 室内灯もLED化したので、室内灯の色が実感的になり、消費電流も大幅に削減されています。4両に1ついれれば良いことになっているMP動力ですが、現状ではかなり余裕のある走りです。

 基本的にいつでも手に入る部品を使って、配線のハンダ付け、金ノコでの切断、ネジ止めと接着で出来る作業です。「走り」が古すぎてお蔵入りになっている電車を再生してみてはいかがでしょうか。

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2018年9月18日 (火)

415系ライト点灯試験

 動力更新ついでに先頭車のライトも更新した415系、点灯試験です。

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 取りあえずまだ中間車の台車交換が残っているので、3両で走らせてみました。モデルシーダーのライトモジュールFタイプを使用していますが、シールドビームなので、低速でも明るく光って欲しいという要求を満たしてくれます。室内灯は、メーカーによれば電流抑制でやや暗い蓄電式のものですが、国鉄電車にはちょうど良い感じで、チラツキも抑制されます。

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 尾灯は元々大雑把な構造だったので、レンズの裏側に赤いチップLEDを直に接着しましたが、やや明るすぎる気はします。でも妙案が浮かばないので取りあえずこれで行きます。

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 MPギヤ化によって走行も静かになりましたし、室内灯も蛍光灯色、前照灯も明るくなって、30年以上前のものとは思えないくらい現代的な感じになりました。運転会用ということであればこれで十分でしょう。

 走行性能の向上を狙って、非動力車の台車も交換しました。新しいものは軸受メタル入り、枕バネも別パーツになって見栄えも大幅に向上しています。オールプレス車体のこの時代のものも交換できるのですが、注意点があります。

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 このように単純にボルスターを新しい台車に組み替えれば簡単に取り付けられそうですが・・・。

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 新しい台車枠は、裏面がMPボルスター対応の設計なので、旧ボルスターは収まりません。このように無理にネジ止めすると、台車枠が動かなくなって線路の凹凸やカントなどに対応できず脱線します。プラ製品のように左右が完全な平行・直角で一体成型されていればまだしも、この台車は左右の台車枠とボルスターが別パーツですから、当然捻じれなどの誤差も生じます。凸部を削るとストッパーがなくなって不安定になりますから、これも避けた方が賢明です。

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 ですから、この組み合わせは崩してはいけないのです。ではどうするかというと、床のセンターピン部分を弄ります。

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 MPギヤ対応の付随台車マクラバリ2には、旧型ボルスター対応の床をMP対応にするための「床板ワッシャー」が入っています。これは台車を取り付けると、すっぽ抜けることはないので、ハンダ付けしなくてもエポキシ接着剤などで接着すれば十分です。元の床板の穴にそのまま落とし込んで接着します。

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 床板ワッシャーを接着した状態です。これでMPボルスター仕様の台車が取り付けられます。アングル高さなどは新旧共通なので調整の必要はありません。

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 これでMP対応台車への交換は終了です。この辺の基本的な部品の組み合わせや、寸法を覚えておくと、例えば未だにパワートラック仕様のKSモデルやフジモデルのECやDCのキットなども簡単にMP化することが出来るのです。

 あとは残りの中間車1両の台車も交換して、415系の走行関係の更新は完了です。

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2018年9月14日 (金)

415系 クハ車の照明更新

 古いエンドウの415系、動力更新ついでにクハ車の照明も更新します。

 例によってライトも室内灯も白熱電球です。

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 分解してみると、前照灯は懐かしのレンズ球です。従ってライト前面にはレンズがありません。

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 床上はこんな部品構成でした。セレンが載っていない分、進化していたということでしょうか。

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 更新で光源がチップLEDになるので、ライトにKSモデルの113系0’用のレンズを入れてみました。ドンピシャで顔の表情も引き締まりました。

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 クセモノは尾灯です。巨大な電球ケースの中にこれまた巨大な電球が2つも鎮座しています。尾灯の周囲には電球ケースらしきものがありません。今から40年くらい前のカツミやエンドウの完成品はこんな大味な造りだったのです。チップLEDをどうやって付けるか悩みましたが、結局レンズの裏側にチップLEDを直接接着して、台所のゴキブリ除けアルミテープで遮光することにしました。

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 まだゴキテープで遮光していませんが点灯試験です。例によって、室内灯は蓄電式LEDのものに交換してあります。

 だいぶ感じが良くなりました。編成で見るモデルなので、こんな感じで良いかな、と思います。

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2018年9月10日 (月)

モハ484をもう1両

 引き続き485系の動力更新を行います。

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 2両目は原型に近い姿です。

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 今から30年前のものはこんなパンタが付いていました。1両目と同様の加工を行って試運転です。

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 完成動力なので、走行は無問題です。室内灯は蓄電式のものに交換しました。

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 さらに連結しての試運転です。きれいに協調します。1モーターで4両までということなので、特急列車では複数の動力車を組み込むのは必須ですから、協調して走るというのは重要なポイントです。

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 特急は窓が大きいので、室内灯がちらつかないというのも大事ですね。編成全車をこの室内灯に統一したくなります。

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 金属製品は30年以上も前のものでも、こうして最新のものと同じの走りにすることが出来ます。早く編成で走らせてみたいものです。




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2018年9月 8日 (土)

モハ484点灯試験

 古い完成品の動力更新第2弾のモハ484、早くも点灯試験です。

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 窓が大きいので415系とはまた違った趣です。走行も無問題でした。

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 床下機器は415系と同じ要領で、日光モデルの旧国床下のようにエポキシ系接着剤で取り付けてあります。薄くスライスすると、意外とネジ穴を付ける場所がなくなるということもあります。昔のカツミやエンドウの完成品は割と単純な構造でパターン化されているので、要領を掴めば改造は早いですね。

 特急列車の座席も何社かから出ていますが、管理人が気に入っているのは最近のカツミ製のものです。

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 このパーツのウリは、別パーツで枕カバーが付くことですが、これが極めて効果的です。

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 白色LEDの照明のもとではこんな感じになります。

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次は485系

 415系が取りあえず形になったので、続いて485系です。

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 これもドアまで一発プレスのものなので、恐らく30年以上前のものでしょう。パンタなどは交換して現代的に見えるようにしてあります。415系と違って長大編成で走るものなので、編成中に縦型2モーターの動力車が複数入ると消費電流も相当なものになります。MP化するメリットが大きい事例ということになります。

 早速分解して、先ずは室内灯を交換します。先の415系と異なるのは管球からパネルライト方式になっている点ですが、光源は白熱灯なので、特急電車のイメージとは程遠い感じがします。

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 そのパネルライトの点灯状態です。長大編成の場合、室内灯だけでも相当電気を食いそうです。

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 例によって、小田急2200形と同様の蓄電式に交換しました。

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 下回りは415系同様に組み立て済みの電動車ユニットを使用します。

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 やはり車内が空きますから、枕カバーの付いた座席をずらりと並べて特急電車の雰囲気を再現することも可能になります。

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 意外と気付かれていない方も多いかと思いますが、エンドウのDT32、昔のものと今のものでは全くの別物になっています。今のものは枕バネ部分が別パーツ化され、全体のモールドもシャープになっています。表面の仕上げは黒染めから黒塗装に変わっています。さらに軸受にメタルが入って転がりも良くなっています。転がり性能も運転メインのモデルでは重要な要素ですね。

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モハ414動力取り換え

 取りあえず動力車1両更新すれば1編成が最近の走りになるモハ414を先行させることにして早速交換です。

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 これが完成動力ユニットの「電動車ユニット」です。Nゲージよろしく、車体を被せれば基本的に出来上がりです。床下機器と連結器は別途用意する必要があります。

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 従来のインサイドギヤ方式との比較です。この電動車ユニットでは大きめのEN22モーターが使われていますが、それでも車内はほぼ空になって室内装置を取り付けることが出来ます。

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 あらかじめスライスしておいた床下機器を並べてみると、やはり特急型の流用ということで水タンクが目立ちすぎます。そこで、遠目に見ても近郊形に見えるよう、いくつかのブロックに分割して大型の水タンクを排除しました。取り付け部分が平らなので、日光モデルの旧国用床下のようにエポキシ接着剤で接着すれば大丈夫だと思います。車体へ取り付けるネジは、床下機器を着脱する必要のない場所にありますし。

 列車にして走らせた時にそれらしく見えれば、というくらいのコンセプトの製品ですから、目を三角にする必要はありませんが、こういったところは大事だと思います。

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 車内からモーターやウエイトが追放されて、いずれインテリアの取り付けも考えられるので、管球だった室内灯を小田急2200形で使用したのと同じ蓄電式の昼白色LEDのものに取り換えました。

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 点灯試験です。まだ座席が付いていないので、背もたれが見えずオールロングシート車のようにも見えます。管球は形状だけが蛍光灯チックで実際には白熱電球なので、、暗いところで見ると藤代駅手前の交直転換で予備灯が点いているように見えますが、これならば自然な蛍光灯に見えます。走行メインのモデルだけにここも重要なポイントですね。

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 なるべく簡単に済ませるつもりでしたが、気になった床下に手をかけてしまいました。でもこれでほぼ1日の作業です。これで走行性能は全くのベツモノになるのですから、やってみる価値は十分あると思います。

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 車内が空いて、室内灯も蛍光灯色になったら、やはり座席を取り付けたいものです。インサイドギヤの時代は物理的に無理でしたが、今はカツミやエンドウからも特急、急行、通勤型用の各種座席が発売されています。

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 さらには、こういう製品もあります。高いと思われがちな人形ですが、こちらは24人入りで1,296円の乗客人形です。

 走行メインのモデル、走行性能が向上したら、このような小物を採り入れれば運転がさらに楽しくなること請け合いです。

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2018年9月 7日 (金)

モハ414も更新

 古い編成モノの動力更新、485系の他に415系もあります。415系は当初4両1ユニットでしたから、MPギヤシステムの「4両に1つ」という条件にはぴったりです。

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 当該のモハ414です。ドアまで一体プレスの前時代のものですが、やはり車体の色合いが良く、今の目で見ても十分に魅力的です。

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 床下機器を見ると、先のモハ484と同じものが付いています。

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 大きな水タンクがあるので、特急型の流用ですが、交直両用電車ならではの整流器や変圧器の表現があるので、上回りとのバランスを考えてそのまま使うことにします。

 取りあえず前回スライスしたモハ484についていた同じものがあるので、動力ユニットが到着したらまずこのモハ414を先行させようかと思います。この1両が出来れば、MP動力で走る列車が1本出来ることになりますから。

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2018年9月 2日 (日)

古いカツミの編成モノの動力更新

 昔のカツミやエンドウの編成モノは、簡素な造りながら色合いなども良く、編成で走っているのを見ると、今でも欲しいなと思わせる不思議な魅力があります。今も大切にお持ちの方も多いと思いますが、よく話題になるのが、動力をMPギヤ化して今風にスムーズに走らせることが出来ないだろうか?ということです。そこで、なるべく簡単にやる方法を探ってみることにしました。

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 最初の事例は485系の特急電車です。動力車のモハ484に縦型モーターによるインサイドギヤ動力が2つ付いています。ウエイトも大きなものが積んであって、機関車並みの重さがあります。ただ、Nゲージのように動力車1両で12両編成というわけには行きません。4両に1両くらいの割合にしたいところですが、12両にすると動力車は3両、電気をたっぷり食う縦型モーターが6個ということになります。室内灯やライト類も電球ということで、とてつもなく大きいパワーパックが必要になります。しかも、走れば昔の大雄山線のようなガーガーという音をたててとても賑やかです。これをMP方式にすれば、特急電車らしいスマートな走りになるはずです。なるべく簡単に出来る方法を考えてみます。

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 動力部分は当時のごく標準的な構成で、床下機器はダイキャストの一体成型です。

 基本的には、特急用の組立済みの「電動車ユニット」で置き換えるのが簡単そうですが、床下機器が付いていません。最近の個別パーツのものだと精密過ぎて上回りとのバランスが取れなくなりそうなので、今のものを流用したいところです。ここだけは加工が必要ですが。

 方針が固まったら早速出来るところからスタートです。

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 床下機器を取り外して、金ノコで切断してMP仕様にします。幅の太いEN22仕様なので裏側をもっと削る必要があるかもしれませんが、削り過ぎてもまずいので、あとは電動車ユニットが届いてからにします。

 MPギヤが出始めた頃の完成品に同じようなことをやっているのがあったと思います。

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