2015年9月20日 (日)

客車の調整も進んだので

 急行「はまなす」の廃止が正式に決まって、日本から定期の客車列車は全滅することになりました。そして旧型客車については、SLの保存運転に関連してごく僅かが残っている程度です。客車列車というのは、編成の自由度が極めて大きいですから、模型の世界では狭いレイアウトあるいはフロアーレイアウトでも様々な楽しみ方があるものです。最近のNや16番の製品を見ると、「急行〇〇」の編成ということで、車両番号から始まって、号車番号札、揚句は行先サボまで印刷済みという、現代の電車編成のようなセットが多いのですが、その列車だけにしか使えないというのは、旧型客車の魅力を大いにスポイルするものです。例えば、同じ急行「津軽」の編成でも、客車区に帰って来れば検査切れになる車両を抜いて、そうでない他の車両に組み替えるという作業が毎日行われていました。また、需要に応じて増解結の自由度も大きかったですから、急行列車でも最繁忙期にはとんでもない車種が連結されていたりしたものです。

 店レイアウトのサンプル群は、そんな世界をいかに手軽に安上がりに再現するかというご提案でもあるのです。客車の調整もだいぶできて来たので、最近出番の少ないEF57を連結した場合のテストを行いました。

571

 バブル経済の頃のもので、缶モーターになってから比較的初期のものですが、モーターが不良だったようで、速度が上がりませんでした。分解してみると、ギアボックスは軸が固定式であるものの、割としっかりした造りで問題なさそうでしたので、モーターをカツミ・エンドウが使用しているキャノンEN22に換装しました。

57gear

 これでほぼ問題は解決したのですが、改めて走らせてみると軸が固定ということもあって、その後出て来たカント付線路では瞬間停電が頻発します。走行がギクシャクするほどではないのですが。現代における天賞堂の「ブラスベーシックシリーズ」全般に言える問題かもしれませんね。先台車周りがネジ止めによる組立で、ネジの緩みに起因するトラブルが多いということも頭に置いておく必要があります。

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 その57、現在の姿です。細かいレタリングを追加し、ウエザリングも施しました。「電暖仕様」と謳っているのに、電気暖房のジャンパーケーブルが省略されていたので、これを追設しました。連結器も最近は「スケールヘッド」の小ぶりのものがありますから、どれを使おうか検討中です。でも、57は、機関区の横でも、踏切でも、駅でもやっぱりこの角度から見るのが一番ですね。

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 サイドビューです。左が2エンド側になります。細かい標記類は、くろま屋製のインレタです。プラ製品では印刷済みになっていますが、真鍮製品では殆ど無視されていた部分です。濃い色の機関車では特に効果的なのでお勧めです。欲を言えば、配置区票、こんなりっぱなものでなく、ペンキ書きの黒地に白文字の「宇」にしたいところです。そんな部品も全部揃ってしまいます。有難い時代になったと思いますね。暇な時にここも手を入れたいと思います。

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 屋上とデッキ上面のウエザリングは、管理人が実際にこの機関車の引く列車に乗った時の印象を基にしています。

 四半世紀も前のものですが、基本がしっかりしているだけに、今日も進化し続けます。鉄道模型というのは、元々そういうものだったと思うのですが、そういう感覚が薄くなって来ているのは少々淋しい感じがしますね。

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2015年6月20日 (土)

連結器の交換

 最近のヒゲバネ式のケイディーカプラー、なかなか具合が良いので、既存のケイディーNo.5などを取り付けてある客車も順次交換を行っています。

153158

 フジモデルの客車は、基本的にNo.5を取り付ける想定のようですから、ヒゲバネ式では#148あたり、スケールヘッドでは#158あたりということになるのでしょうか。首がいくらか短い#153もありですが、店レイアウトのR730、ポイントが#6という条件では、#153の場合、切妻車同士を連結した場合、妻面の雨樋が接触するということが判明しました。ヤードの入換では、左右に曲がりますから複雑に接触して脱線するケースもありました。

Irekae1

Irekae2

 こういう場合ですね。ケイディーを使用している一番の理由は、機回しも入換も「神の手」によらなくて良いことですから、これは重要です。いろいろテストしてみた結果、切妻車ではNo.5対応の#158、妻面に後退角がある丸屋根車や折妻車では#153という使い方にしてみました。僅かな長さの違いですが、これで入換時の脱線がなくなりました。元々No.5は首が短い口ですから、連結した時もそれほど不自然ではなかったわけなので、これで良いのかもしれません。丸屋根車などに#153を引き続き使うのは、少しでも連結面間隔を短くしたいからです。

 解放動作が安定することによって、昔からケイディーカプラーが持っていたもう一つの機能も生きて来ます。「DU」、遅延解放というものです。

Du1

 これは、アンカプラー上で一旦停止させて、連結器が互い違いになった状態でさらに推進し、任意の位置で停止させるとその場所で切り離されるというものです。この写真で行くと、手前にいるDD13は客車を押して来て、アンカプラー上で一旦停止します。カプラーが解放状態になったらそのまま客車を押して、奥の方まで押し込みます。目いっぱい押し込んだら逆転すれば、このように客車だけ奥の方に置いて来ることが出来ます。必ずしもアンカプラーの所で切り離す必要はないのです。貨車の入換などでも、この機能は大いに威力を発揮するはずです。

 日本ではあまり意識されない機能なのですが、場所が取れない日本だからこそ、この機能を最大限活用して入換などを楽しむのも一興かと思います。DCCと違って、すごく原始的なシステム(=安い!)なのですが、十分遊べます。

 システム改良と合わせて見栄えの向上を図ることにして、従来型カプラーのものは交換に際してスケールヘッドのものにします。

Before

 旧来のNo.5が付いた状態です。

After

 切妻車ですから、#158に交換しました。連結器本体が小さくなり、プロポーションも良くなっていますから、それだけでも効果はあります。

Dd13_2
 まあ、この40年以上も前の古いDD13がやって来たところから、ケイディーカプラーの研究が進んだというのも確かです。何しろポンコツですが、叩き直したことで、入換機としての用をなすようになりました。まだ直したいところはたくさんありますが、取りあえずその昔、尾久客車区で見ていた入換作業のイメージくらいは再現出来かかって来たかな、と思っています。

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2013年5月25日 (土)

「ケイディーカプラーモドキ」追放作業の続き

 店レイアウトにあるプラ製貨車のケイディーモドキ追放作業を続けます。今日はTOMIXのコキ50000とカトーのヨ5000です。

 TOMIXのコキ50000は、同社16番の中では珍しく国産です。連結器は例によってケイディーモドキなのですが。

50001

 カトーカプラーにそっくりなヒゲバネ方式ですが、車両の形状故か、これまたケイディーモドキのポケットが付いています。取り付け部分の車体下面には位置合わせ用のモールドがありますから、さてどうしたものか・・・。結局製品のポケットにヒゲバネ式の#148の本体を組み込んでみることにしました。製品状態ではキリンの首状態で、こんなに長くする必要もないし、見栄えも悪いのでということです。

 #148の本体を組み込んでみました。

50002

 首がかなり短くなった印象ですが、この長さで通常の20m客車は走行はもとより、入換にもまったく問題がないわけですから。作業自体ははめ込みとネジ止めだけです。

50003_2

 車端部分の間抜けた印象が一気に解消しました。しかも、これで自動連結・解放もスムーズに行えるようになります。

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 連結器交換完成状態です。Nゲージメーカーらしく、コンテナの積み替えが出来るのが楽しいですね。どうせなら、同じ仕様でコキ5500とか作ってもらって、「戸口から戸口へ」のフレーズが入ったコンテナでも出て来ると嬉しいのですが。

 アクラスのワム80000は、やはり同様の構造で、こちらは問題なく改造できました。最後にカトーのヨ5000の改造を行って、店レイアウトの貨車群からケイディーモドキが完全に追放されました。

5001_2

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2013年5月24日 (金)

プラ製貨車のカプラー交換

 店レイアウトにはサンプル用だったものをはじめとして、プラ製の貨車が結構あります。走行音が軽いといった不満はあるものの、たくさん欲しいものだけにこれを活かさない手はありません。プラ製貨車はどのメーカーの製品もケイデイーもどきの連結器が付いています。即ち形状はそっくりでケイディーとの連結もできるのですが、自動連結しようとすると樹脂の弾力ではじかれたりします。もちろん自動解放は出来ません。

 今日はカトーのワム90000とTOMIXのタキ9900の連結器を交換します。まずは分解してそれぞれの連結器を比べてみます。

Renketsuki

 どれもケイディーの#5ないし#148にそっくな形状です。ならば、最初からケイディーにしてくれれば良いのに、という感じです。

 早速付け替えます。

90000

 まずはカトーのワム90000です。これは、ワム80000と全く同じで特に問題ありません。

9900

 次にタキ9900です。これもカプラーポケットが台枠に成形されていて、下面のふたを外して連結器本体を入れ替えるだけ、というのは同じなのですが、連結器を取り付けるピンが台枠側ではなく、ふたの側にあるので、思いの外作業性が悪いです。おまけに作業していると関係ない部品がぽろぽろ取れて来ます。これは韓国製なのですが、部材の使い分け方などから見て、設計も向こうに投げている感じです。安易に海外に投げられた製品では、こうした部分への配慮が足りないものがまま見受けられます。店レイアウトには、あと中国製のアクラスブランドのワム80000がありますが、果たしてどうなのでしょう?これは近々やってみます。

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2011年9月16日 (金)

留置線部分のポイントを全部まとめて交換しました

 しばらく前に本線部分に挿入されているポイントを交換したのですが、以前のカトーのものに比べて、そんなにすぐに不具合が発生しなくなっていました。以前はあまりに酷い状態でしたから、密かに改善したのでしょうか?表向きには何も言っていませんが。

 さて、店レイアウトの留置線には、しばらく前にケイディーのアンカプラーを設置して、客貨車の入換が出来るようにしました。今は入手できない真鍮製のDD13は、ネットオークションでセコハンを入手してモーター交換などを行いました。昔の尾久客車区のイメージで、列車のつなぎ替えを目論みました。留置線部分は、頻繁に列車が行き来するわけではなく、それほどポイントが傷むということは考えにくかったのですが、本線部分のポイントの様子を見ると、留置線のものも全部交換したらどうかな?と思いました。

Shako

 そこで、一番左のED75がいる本線以外のポイントを全部取り替えました。引き込み線だけに、それほど傷んではいませんでしたが、取り換えてみると・・・。

Irekae

 基本的な構造が古いから、と根本的な改造を覚悟していたDD13が、実にスムーズに動くではありませんか!今までは途中でぴくっと止まったりして、指でつつくこともしばしばでしたが、その原因はポイントだったんですね。昔、銀座の天賞堂にあったレイアウトで、ケイディーカプラーの自動解放のデモをやっていたのですが、あれに近いイメージにたどりつくことが出来ました。

 この後は、車庫線における耐久テストということになりますが、一足先に交換した本線部分がそこそこの成績なので、ちょっと期待したいところです。

 カトーには、16番のレールをやる以上、自社製車両だけで満足するユーザーはいない、ということを理解して欲しいものです。そして、手直しをしたのなら、それを積極的にアピールして欲しいですね。

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2011年8月13日 (土)

機関車が復活したので、客車の整備の続きです

 先週、不良モーターの交換で、ED75M形が復活して、店レイアウト上の5両のELが全部正常に戻りました。途中で止まっていた自動解放による入換について、不具合のある客車の整備を再開しました。

Suha33_2

 今日の作業は、このスハ33です。スロ54と台車を交換して、スハ32にTR40(TR47との違いは、枕バネが4列か2列かという点です)を履かせたものです。最後は福島に集中していたので、東北線の鈍行を再現するには外せない形式です。脳卒中からの復活後最初に製作した客車ですから、もともと問題も多い上に、先の大震災では棚から転落して、屋根が若干凹んでいます。凹みについては、一度塗装をはがしてハンダで埋め込めばよいレベルなので、現時点ではそのままなのですが、レイアウトにアンカプラーを設置して入換を始めると、推進で分岐線に押し込もうとすると、ポイントで必ず脱線するという事象が発生しました。たまたまこれを製作した時、日光のTR47が品切れで、目先入手が可能だったエンドウのものを使用した関係で、ボルスターをMP仕様に変更してありました。それがいけないのか、とも思いましたが、いろいろいじってみるとセンターピンの締めすぎでした。MPのセンターピンではスプリングワッシャーを噛ませるので、ムキになって締め付ける必要はないのです。日光のものの場合は、しっかり締めておかないと、そのうち緩んで台車がすっぽ抜けたりします。

 編成を固定して、前進させるだけの場合には気付きにくいですね。

Tsuuka

 機関車も絶好調で、走らせていても気持ちいいですが、本線の客車鈍行だと、こんなのもありましたね。「あとより3両は、小牛田までのクルマです」とか。車内放送の用語も今とは大分違いますが、当該の駅で10分以上停車して、車両の入換をやっていました。

Bunkatsu

 こんな風に、編成の中間に緩急車が連続していて、サボの行き先がそこを境に違っているのですが、事前に駅ホームでの案内放送はないことが多かったですね。気付かずに乗っていると、途中で追い出されたりしました。そんな増解結もアンカプラーを設置すれば、自動で行うことが出来ます。

Kounai

 そんなこともあって、かつての幹線の主要駅の構内には、客車が不自然な形で多数転がっていました。ベニア平原のレイアウトでも、そんなシーンは再現できてしまいます。

 Jyuuren

 折しも夏休み真っ盛り、もうずいぶん昔のことになりましたが、管理人も、こんな列車に乗って北海道を目指していました。旅客列車は単機で十分なはずですが、貨物で使うカマの回送ということで、東北線北部では、普通列車でもしばしば重連の列車がありました。名所、奥中山越えでは、機関車の唸りがひときわ高くなっていました。上野を朝一番で出ても、この辺りに来ると日は落ちて外の風が冷たく感じられたものです。もちろん、既に通しの列車ありませんでしたが、あの頃はまだ「青春18きっぷ」などはなく、列車で北海道を旅行する人は、「北海道ワイド周遊券」とか使うのがセオリーで、アプローチの東北線は、夜行急行の自由席を利用するのが一般的でした。なので、ずっと座っていると、車掌さんが「どこまで乗るんですか?」なんて聞いてきました。切符を見せると呆れていましたね。

 そんな心に残る思い出を模型で一部でも再現するには、というのも一つのテーマです。印象を再現するという意味で、思いがけず効果的だったのは、エコーの客車用尾灯パーツですね。

Bitou

 レンズの導光性が良いのか、例のエンドウの光学繊維を使用する点灯システムでも、かなり明るくなります。やはり、客車列車の尻尾はこれがないとだめですね。

 しょぼいレイアウトですが、夏旅で出会った各々のシーンをスムーズに再現するべく、いじっています。

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2011年3月 5日 (土)

アンカプラーを設置すると意外と困るのが・・・

 レイアウトにアンカプラーを設置して、ふと気が付いたのが貨車の連結器です。最近はプラ製の貨車の良いものがかなり多くなってきました。それも直行系輸送に移る前の車種が。ヤードでの仕分けや各駅で集配して歩く解結貨物列車なんかを再現したくなりますね。

 各社の製品を見ると、ホビーモデルとエンドウのプラキットは、組み立てるときにケイディーカプラーを取り付ければOKなのですが、他のメーカーの完成品はどれもこれも「ケイディーもどき」のカプラーが付いています。

Fc1

 カトー、トミックス、アクラスの例です。どれもケイディーと連結はできますが、連結器下のトリップピンがないので、切り離しができません。

Fc2

 ひっくり返してみると、どれもケイディー5番あたりが付きそうな形にはなっていますが、具体的な説明は付いていません。

 言うまでもなく、自動切り離しが一番効果があるのが貨物列車ですから、ケイディーのどれに交換すると自動開放ができるようになる、という説明はぜひ欲しいところです。

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2010年12月24日 (金)

107系久々の再開

 照明が組み込まれていなかったキット組立の107系に、室内灯やライトを組み込もうということで進行していたものですが、途中で倒れて入院してしまったので、その後そのままになっていました。だいぶ手の動きが回復してきたので、途中で止まっていたものも順次再開していますが、この107系もここで再開します。

1071

 クモハの方が大体出来ていて、クハがこれからというところで止まっていました。だいぶ時間が開いてしまったので、現状を確認します。クハについては室内灯ユニットを取り付けたところで止まっていました。前照灯や尾灯がまだ手付かずです。

 とりあえず、クモハの配線が終わっているので、走行させてみました。

1072

 3年以上も放置されていた割に快調に走ったのは、さすがMPギアですね。まだそれほど走り込ませていないので、照明が出来たときに調子出しの意味で走り込ませようと思います。

 入院した時に途中で放置されていたもの、モリヤの103系が完成、みどりやの箱根登山B車もまもなく完成、そしてこの107系が出来るとようやく編成モノが終わります。

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2010年9月25日 (土)

軸受けに注す油は・・・

 鉄道模型と言うものは、遠隔操作で走る、というのが一大特徴です。大人の趣味と言うことであれば、線路脇に座り込んで一杯呑みながら列車を眺めたり、と言うこともありますね。その時に、走行がギクシャクしたり、照明がちらついたりすると思い切りイライラしてきます。軸受けがキイキイ鳴くのも面白くないですね。そんな思い切り基本的なテーマについて、長期に亘ってテストしています。カトーのユニクリーンオイル、マッハのLPSオイル、CRC5-56、読者の方からご提案をいただいたセラミックグリスなどを比較してきました。

Soukou1

 機関車であれば、安定した走行を長期間維持できるか、客車であれば安定した点灯が長期間維持できるか、電車であれば、この両方ですね。

 半年以上に亘って検討してきました。マッハやカトーのオイルは水っぽいので線路に飛び散ってレールが汚れる上に軸受けに残らず、すぐに不安定になります。5-56も似たような感じです。樹脂系の材料を侵すと言うリスクもあります。

 セラミックグリスは、クリーム状なので、埃を巻き込むかなと思ったのですが、思いの外埃は付着しませんでした。逆にクリーム状なのが幸いして飛び散ることもなく、長期間軸受けにとどまるので、メンテナンスが楽になりました。これらのうちで現時点では、セラミックグリスが一番良いかな、と思っています。

Grase

 当店では、タミヤのものを置いています。プラモメーカーのもので、ボディがプラ製のラジコンなどへの使用も想定していますから、プラ車両にも使用できると考えました。そして、どこの問屋さんにもありますので、調達もしやすいですね。消耗品の場合、これも大きなポイントになります。

Soukou2

 最新作のスユニ61も、セラミックグリスを軸受けに注しました。列車の最後部で安定した光を見せています。

 一杯呑みながら、遠い夏を思い出しながら走らせている列車の照明や尾灯が、昔の銀座線みたいに点いたり消えたりしたら、思い切り興醒めですね。「走行」一つとっても、なかなか奥が深いのが鉄道模型です。「走行の品質」と言うべきものだと思います。

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2010年3月12日 (金)

セラミックグリス連続テスト

 車軸の鳴きや通電不安定で、試行錯誤の連続の管理人ですが、裏を返せばレイアウトで走らせる機会がないと見落としてしまう部分ということも出来ます。修善寺の花月園さんあたりに行って、運転会をやった時に不調な車両が続発したりしますね。殆ど試運転線レベルの店レイアウトでも結構問題は出てくるものです。

 少し前に読者の方からご指南いただいて機関車に使用したセラミックグリス、通電に関して非常に良好な結果を出しているので、客車の軸受けなどにも使用して、通電安定のテストを行っています。

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 そもそも、セラミックグリスを避けていたのは、箱にあるこの記述です。事実上軸受けはスイッチの接点と変わらないですから。エンドウさんのHPでは、軸受けにも、ということが述べられていますが。ここは、当さがみがモルモットになって、いろいろ実験してみます。

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 実は、機関車以上に客車の車輪は汚れるのですが、見ていると通電不安定によるスパークが原因らしい感じです。これこそ通電安定化を図れば、かなり解決できるのでは、と考えました。

 楊枝を使って軸受けにグリスを詰めます。CRCもそれなりの効果はありましたが、乾きやすく、塗布直後は油を撒き散らすという問題がありましたが、セラミックグリスはそれがありません。軸受けへの埃の巻き込みも機関車を見る限り、特に問題はありませんでした。

Ressha1

 今から25年も前の、「特急街道」だった頃の東北本線の普通列車をイメージした、しょぼい旧型客車の普通列車です。管理人は学生時代、こんな列車に乗って、度々北海道を訪れていました。白熱灯の車、蛍光灯の車、デコラ張りの車、ニス塗りの車、規則性がなく、形式に関係なく入り乱れていた世界です。管理人の定位置は、文句なしに機関車直後の客車の一番前の進行右側、でしたね。そういう条件だと、そのときどきによって、青い客車だったり、最低のオハフ61だったりと、さまざまな車種に乗ることが出来ました。

 完成品では絶対に出ない、というか出せないそんな客車の世界を再現しようというのが大きなテーマの一つですが、「照明」というのは重要なファクターとなって来ます。

Ressha2

 今回製作のオハフ33では、最初からセラミックグリスを軸受けに詰めました。 最近は日光の台車もメタル入りになっているので、グリスの効果が加わって、ちらつきは皆無です。仕切り戸から漏れる客室の明かり、旅情誘う尾灯がちらちらしては興醒めですね。セラミックグリスを詰めると、連続して走行させても鳴き出しにくく、、チラツキも出にくいことが判明しました。客車にも有効、ということですね。

Ressha3

 そんなつまらないこだわりを盛り込んだ列車を、レール目線で見るとこんな感じです。

 明日はJRのダイヤ改正ですが、旧型客車の鈍行が東北線から消えて、もう25年も経つんですね。

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