2018年3月24日 (土)

Nゲージ スハ33を実感的に!

 Nゲージも最近は旧型客車の種類が増えて来ました。旧型客車は基本的に1両単位で運用されますから、新形式が発売されたら1両ずつ摘まんで既存の列車に追加してやると、実感的な編成になります。とうとうカトーからは、スハ33といったレアなものまで出て来ましたので、弄ってみました。スハ33はスロ54の冷房化で重量が増加するのを抑えるためにスハ32と台車を交換するなどで発生した形式です。製品は播但線のC57あたりと絡めて発売されましたが、旧型客車の末期には福島や郡山あたりに集中していて、東北線や磐越西線の普通列車で使用されていました。まもなく発売されるED71牽引の普通列車にも似合いそうです。

 実際の作業です。

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 まずは車体を分解して屋根を外します。屋根からベンチレーターも外します。

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 屋根本体はキャンバス張りの雰囲気を出すためにスエード調塗料のグレーを使ってみました。色味も黒の強いグレーなので、旧型客車の屋根の地色には良さそうな感じです。

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 Nゲージではややオーバーかなという気もしますが、それっぽい感じになりました。ベンチレーターも成型色のままでは安っぽいので、外したついでにGM⑨で塗っておきます。

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 乾燥したらベンチレーターを元通り取り付けます。だいぶ落ち着きましたが、これでもまだ保存車っぽくてきれいすぎです。もう少し手を加えて「生きている」感じにします。

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 鋳鉄制輪子由来の錆が飛び散っているのを表現します。車体と違って屋根は掃除しないので結構錆っぽくなっていたものです。

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 エアブラシでごく薄く溶いたレッドブラウンをふんわりと吹きかける要領で塗ります。ポイントは、下地の色が透けることと、塗料の粒粒が見えないくらいになるようにすることです。「赤錆色」というのも他社から出ていますが、Nゲージの大きさでは赤みが強すぎる感じだったので、これを使うことにしました。

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 鉄粉が発生する下回りも同様にしますが、手を抜いて地の黒は成型色を活かします。乾燥したら両者ともつや消しクリアーのオーバーコートをかけて、完全なつや消しに仕上げます。

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 ばらしたついでに、座席に色を入れておきます。オハ61ではあるまいし、背ずりが板張りなのはあんまりですから・・・。

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 こうして塗り終えたパーツを元通りに組み立てると、こんな感じになりました。車体と屋根や床下の艶の差を明確にすると、全体がしまって見えて来ます。特に成型色の床下に手を加えると効果は絶大です。

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 製品状態(右)との比較です。

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 早速店レイアウトのNゲージデモ列車に連結してみます。他の車も同様の加工が施されています。

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 買って来たものをただ連結しただけのとは全く違った、旧型客車の重厚感が感じられるものになります。

 およそ2時間くらいで出来る作業ですが、手を加えてやることで愛着も湧いてきますね。ぜひチャレンジしてみてください。

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2017年2月11日 (土)

Nゲージのコンテナ貨車を実感的に!

 最近の鉄道貨物は、殆どがコンテナ輸送ですから、Nゲージ製品もコンテナ貨車やコンテナの製品が充実しています。様々なコンテナを積んだ貨物列車が再現できるのですが、走らせているのを目にすると、製品そのままできれいすぎるというのが多いですね。前から気になっていたのですが、手元に中途半端なNゲージのコンテナ貨車があったので、いたずらしてみました。基本的には、先日の16番、味タムと同じ考え方です。

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 製品状態は、皆さまよくご存じと思いますから省略して、最終的にこんな感じにしてみました。

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 コキ車もコンテナも、鋳鉄制輪子からの鉄粉などの汚れをメインに考えて、錆色のレッドブラウンを使います。プラモデル用塗料のレッドブラウンをシンナーで10倍程度に希釈して、エアーブラシで吹きます。エアーブラシやコンプレッサーは、写真のようなプラモデルのタミヤが出している一番安物でも十分です。

 殆ど筆を洗った後のシンナーというくらいの感じに薄めて、吹いた時に粒が見えないようにします。一気に吹くと雨だれ状態になって撃沈するので、いくらか吹いては乾かして、それを繰り返します。

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 作例のコキ5500では、車体も茶色なので分かりにくいのですが、白の車番がうっすらと汚れて来るので、それを目安に汚れ具合を決めます。「塗る」というよりは、制輪子の鉄粉がふんわりかかるイメージで、筆洗い後の溶剤のようなものをふんわりと吹き付けるのです。

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 大体イメージした汚れ具合になったら、最後につや消しクリアーを吹いて、艶を完全に消します。光沢、半光沢、つや消し表現の使い分けは非常に重要です。ディスプレイが主流のプラモデルでは重視されるので、プラモ用の資材には様々なものが揃っています。

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 次に積み荷のコンテナです。目立つ部分ですが、案外無視されています。というのも、コンテナというのは1個ずつ管理されているので、コンディションはまちまちです。同じ種類のコンテナが積まれていてもまだら模様になっていますね。同じ要領ですが、ここはあえて1個ずつ汚し具合を違えます。最後に、同様につや消しクリアーを吹いて仕上げます。

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 塗装が乾いたら、コンテナを積載します。製品状態とはがらりと印象が変わりました。製品状態では目立たない台車のディテールも浮き出してきて、案外凝っているのが分かったりします。

 ここまでの作業、要領を掴めば1時間とかかりませんが、コツとしては、やり過ぎるとただ汚いだけになってしまうので、腹八分目にしておくことでしょうか。Nゲージの場合、小さいので、一気に吹かず遠慮がちに様子を見ながら進めるのもポイントかと思います。

 比較的易しい作業で、一気に実感的になりますからぜひチャレンジしていただきたいものです。たとえ貨車でも、手をかければ愛着が湧いてくるものです。

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2013年12月 4日 (水)

強力ブリキ鋏

 問屋さんに仕入れに行った帰りに、北千住の東急ハンズでこんなものを見つけました。

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 強力なブリキ鋏です。t0.8までのトタン板や、φ1.5までの銅線が切れるそうです。見ていて、パワトラ動力の電車をMPあるいはそれに類似した動力方式に改造する時に使えそうだな、と思って1本捕獲してみました。

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 パワトラ方式の電車では、床下機器が1枚の板にユニット式でまとめられていることも多いですが、床下伝動にする場合、これを左右に分割しなければなりません。単品で出ていない床下機器が付いているものも多いので、既存のものを活かす必要があります。

 この鋏で、大雑把に取付板を切断すれば、作業の効率化が図れると考えました。実際にやってみると、これはラクですね。あとは実際の動力装置などに合わせて修正すれば良いわけです。上の事例は目下FM化改造中の登山112号の床下です。あっという間に半分に切れました。

 東急ハンズ(別に、ビーバートザンでも良いですが)のような所へ行くと、模型問屋には置いていないけれど、模型工作に重宝する道具が結構出て来ます。

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2013年5月18日 (土)

カトーの16番ワム80000をいじってみました

 カトーの16番ワム80000が再生産されましたね。たくさん欲しい車種だけに、安いのも魅力です。久しぶりの再生産ですが、ふと思うところがあっていじってみました。というのは、製品に付いているケイディーモドキのカプラー、確かヒゲバネだったなあ、ということです。カプラーポケットの形状もケイディーNo.5に似ていて、米国アサーンの貨車のようにケイディーカプラー本体がそのまま収まりそうな形をしています。しかし、以前ケイディーNo.5で試してみたところ、復元用の板バネがしっくり収まらなかった記憶があります。ケイディーカプラーで、比較的最近出た#148は、カプラーポケットはNo.5、復元バネはヒゲバネです。これが使えないかな?と思ったわけです。相変わらずこの辺の事柄について、説明書では一切触れられていないのですが・・・。

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 両者の比較です。そっくりさんなのですが、ケイディーの一大特徴は、線路上に設置したマグネットのアンカプラーを使用して自動解放が出来ることです。製品のものは何とか自動連結が出来るだけです。これが果たしてすんなり取り付けられるか?というのがこの話のテーマです。

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 製品の説明に従ってナンバーを貼り、手すりを付けるとこんな感じになります。昔のエンドウのブリキの貨車に比べれば、外観は遥かに上ですが、自動解放の出来るケイディーを取り付けて、操車場や各駅での集配貨物列車のイメージで入換が出来るようにします。

 作業は至って簡単、製品のカプラーポケットのふたを外して、連結器本体を入れ替えるだけです。

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 連結器を交換した姿です。連結器下のエアホース状のものは鉄で出来ていて、これがアンカプラーのマグネットで吸い寄せられることで解放します。実は、突放も出来るのです。

 調整としては、アンカプラーとこのトリップピンがぶつからず、且つアンカプラー上で連結器がスムーズに開くように曲がり具合を調整します。

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 レイアウトで連解結の試験をします。多少の調整でスムーズに機能するようになりました。カプラーポケットのふたははめ込みですが、状況によっては抜ける恐れがありますから、調整が出来たら接着するのも手かもしれません。

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 テストをしていて何気に思ったのですが、カトーからは16番用にこんな人形も出ていましたね。製品のラインナップから行って、自動解放が出来なければ、と思います。

 で、せっかくそんな雰囲気も出てきたので、最後に「秘伝のタレ」でフィニッシュです。

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 いつものように鋳鉄制輪子由来のサビ表現をメインにしますが、客車同様1両単位で管理されている貨車では1両ごとにコンディションが違います。それを表現するつもりで、片方はやや強めに、もう一方は弱めにしました。今の貨物列車でみれば、コンテナも同じことが言えますね。貨車ですから、最後に全体を艶消しコーティングして完成です。

 量販店でも売っているカトーのワム8ですが、こんな遊び方もあるのです。

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2013年1月12日 (土)

Nゲージ小田急デニ1300を実感的に!

 16番デニ1300の「配送」看板の原稿用に駅売店で拾ってきた鉄コレのデニ1300ですが、この手の電車を見るとむらむらと意欲が湧いてくる管理人ですから、16番と同様に色の表現にこだわってみました。

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 分解してみると、何とブタライトが別パーツなんですね。これはラッキー。マスキングの一番のネックがあっさり解消です。

 ローズピンクで残す部分をマスキングして、GM35 ダークグレイを吹きます。

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 乾燥後、「秘伝のタレ」、レッドブラウンをごく薄く溶いたものをエアブラシで吹いて、錆汚れの表現を行い、ベンチレーターなど細部の色差しを面相筆で行ってから艶消しコートを吹きました。この辺の加工は、16番のものと全く同じやり方です。違いといえば、大きさが小さいので、吹き過ぎに注意することでしょうか。

 足回りも同様に錆色表現を行いました。

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しっとりと落ち着いた感じになりました。箱の写真のイメージにだいぶ近付いたかなと思います。

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 未加工のものとの比較です。完成品中心のNゲージですが、このように小一時間の加工で印象がぐっと向上するものです。

 当然、残りの1両も近々改装します。

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2012年8月10日 (金)

お盆休み向けNゲージ軽工作

 いよいよお盆休みですが、どこへもお出かけにならない方向けの軽工作のご紹介です。

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 今般発売になった、TOMIXのED75、ひさし付前期型です。ED75のひさし付は、50~100の51両ですが、83までが前期型、84~が後期型に分類されます。目につくところでは屋上の排気ダクトが左右分離しているか、くっ付いているか、というあたりでしょう。付属部品取付途中の姿ですが、何か違います。その原因は、複雑な屋上配管類がすべて銀一色で成形されていることによります。75のメカニカル感を思い切りスポイルしています。そこで、食後の軽工作です。

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 まずは屋上配管の軟プラ部品にプライマーを塗って、碍子や配管に色を入れます。配管は銅が錆びたイメージでブラウン系を使用します。各パーツに面相筆で色を入れていきます。パンタグラフもこの時代のものは、枠組みも銀の塗装ですから、プライマーを塗ってから銀色で塗装します。レッドブラウンを薄く溶いたものをエアブラシで吹いてから、車両全体に艶消しクリアーを吹きます。この機関車が主力だったころ、東北の機関車の外観はかなり汚くて、赤だかピンクだかわからない色になっていて、艶も失せてカサカサな感じでした。そんな生きている機関車の雰囲気を再現します。
 屋上の碍子類が白くなるだけで、ずいぶんメリハリが利いてきます。連結器がアーノルトのままなのは、後ろに何が付くかわからないからです。Nゲージは、各社でカプラーの囲い込みみたいなことをやっていますが、客貨車に関して言えば、1社しかやっていないものも多いですね。16番のように、各社共通でネジ1本で取り付けられるケイディーカプラーみたいなものがあれば良いのですが、そういう発想はないみたいです。

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 前作の1000番台前期型と連結してみました。機関車は、電車と違って、1両単位で管理されていますから、汚れ具合にばらつきがあっても全然おかしくありません。むしろこの場合、2両の汚れ具合が綺麗に揃っている方が気持ち悪いですね。

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 同じネタの16番と並べてみます。Nと16番は、縮尺の違いであって、どっちが偉いか、というものではありません。大きさの小さいNゲージも、ちょっと手を加えることで、16番と変わらない存在感を得ることが出来るのです。

 作例はおよそ半日の工程でした。夏真っ盛りのお盆休みですから、ビール片手に1日かけてのんびりやるのも良いかもしれません。もちろん、75に限らず他の車種についても同じことが言えます。夏休みに、買ってきてそのままになっているものをいじってみてはいかがですか?











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2012年7月16日 (月)

Nゲージ 再販されたナハ11をいじってみました

 最近のNゲージ、旧型客車の充実ぶりには目を見張るものがあります。SL列車などで保存運転されているものもありますから、学生さんなども関心を示しています。
 ここで、以前から発売されていたカトーの軽量客車の単品が再販されました。ナハ11などに代表されるグループです。このグループは、いわゆる旧型客車としては最後のものになるのですが、輸送量が急激に増えていた時代だけに、客車の重量を減らして機関車の負担を軽くし、輸送量を増やそうという考え方で製造されました。近代的なモノコック構造の車体でしたが、軽量化を優先したために腐食が早く、結局古いオハ35やスハ43より先に姿を消してしまいました。動態保存車もないので、若い方にはイメージが湧きにくい車種ですね。
 まだ東北線交流区間の普通列車が旧型客車だった昭和50年代頃には、10系は思い出したように編成の中にポツンと連結されていました。腐食が進んでベコベコのもの、廃車が近いせいか手入れの悪いものが多かったように思います。そんな10系の印象を再現してみました。

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 まずは車体を分解して、屋根のウエザリングです。工場出たての時はギラギラの銀色ですが、少しすると艶がなくなってグレーっぽくなり、やがてブレーキの鉄粉などで錆色がブレンドされてきます。エアブラシを使って、10倍くらいに薄めたレッドブラウンをふんわりと吹きます。

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 乾燥したら艶消しコートを吹いて、完全に艶を消します。

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 足回りも制輪子の鉄粉で錆色になっていますから、同様の処理をします。いずれの場合も、下地の色が透けるように仕上げるのがポイントです。

 10系客車は窓が大きいですから、製品のままだとアイボリーの座席が目立って不自然です。シートのモケットっぽい色を塗っておきます。

Isu

 車体の方は、枯れた感じを表現するために、10倍程度に薄めたレッドブラウンを軽く吹いて、艶消しコートで仕上げてみました。

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 細部の色差しがまだですが、取りあえず基本的なイメージが出来ました。

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 以前にウエザリングのサンプルとして製作した列車に組み込んでみました。確かにこんな感じで使われていました。大きな窓が編成中のアクセントになっていました。
 単純な再生産品ですが、以前とは環境が変わっているので、こんな楽しみ方もありですね。
 


















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2012年1月29日 (日)

Nゲージ スハ43をいじってみました

 TOMIXから、スハ43系の単品が発売になりました。これまで古い車両は苦手と思えたTOMIXですが、ここ数年旧型客車の充実ぶりは目を見張るものがあります。だいぶ前からカトーも製品化している系列ですが、こちらはドアパーツの交換でバリエーションが増やせるのと、ナンバーがインレタで、たくさんあっても不自然にならないというのがポイントでしょうか。

 Nゲージのデモ列車用に早速いじってみました。

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 これが製品状態のスハ43です。今回のスハ43は、床下を見ると電気暖房のトランス箱が表現されていますから、ナンバーは原番号+2000のものにする必要があります。付属のインレタを見ると、トップナンバー2001が入っています。管理人は昔、東北を鈍行で旅行しているときに、この2001に出会ったことがありますが、トップナンバーということでちょっと嬉しかった記憶があります。ネットで画像を探してみると、ドアがHゴム窓小、洗面所窓が原型で終わっていたことがわかりました。一連の16番フjジモデルの客車キットのノリでいじってみました。

 製品は屋根の色が明るすぎて、遠くから見るとオハ46の新造グループのように見えてスハ43の重厚感がありません。それとプラスティッキーな光沢のある床下の対策が中心になります。

Yane

 まず屋根は、ベンチレーターを取り外して、既に絶版になっているガンダムスプレーのファントムグレーを塗り、次にベンチレーターを取り付けてから、エアブラシでレッドブラウンを8倍くらいに薄めたものを吹き付けて制輪子の鉄粉をかぶった雰囲気を表現します。

 床下は、そのままの状態で、同じくレッドブラウンの薄めたものを吹きます。屋根・床下とも最後に艶消しクリアーを吹いて完全に艶を消せば塗装は終わりです。この辺りは、16番客車キットと全く同じ処理ですね。分解した部品を元通りに組み立て、オプションのドアパーツでHゴム窓小を取り付けます。最後に2001のインレタを貼るとこんな感じです。

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 早速既存の客車群に組み込んでみます。

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 2両目が今回のスハ43です。

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 小さいスケールですから、列車に組成した時の全体の印象に気を配るのがポイントでしょうか。機関車も客車も、同じ編成を製品状態のままでやった場合、印象が全く違うものになるはずです。

 スハ43系は、旧型客車の中では経年が浅かったこともあって、殆どの車が内装更新を受けて、ブルー塗装になっていましたから、今回ブルーのみの発売という設定は適切だと思います。管理人もぶどう色のものに当たったのは、東北地方でほんの何回か、という感じでした。

 旧型客車の時代は、特に東北本線などの幹線では、遅くまで発車の合図は無線でなく、ホームの駅員がブザーで機関車に合図を送る方式でしたし、自動ドアではありませんから、車掌は主要な駅を発車すると次の主要な駅までの停車駅とその時刻をまとめて案内すると、あとは暇ですから、客室に出てきて、ずうっと乗っている暇そうな乗客と話し込んだりしていました。管理人もそんなシチュエーションの中で、客車の青と茶色の違いは何か?と尋ねたことがありました。その答えが内装の更新をやったかどうjか、ということでした。なので、今高崎に残っている旧型客車は、スハフ32以外のぶどう色は全部インチキ、ということになります。あれはブルーが正解ですね。途中優等列車の待避時間に、入場券を買いに行ったりしていましたが、次はどこで何分止まるか、とか駅舎がどこにあるかなどを教えてくれたりもしました。 沿線の見どころとか、旬の季節など、車掌さんはいろいろなことを知っていて、さすがプロだなあ、と思ったりしました。

 今はもう、どんなにお金を出してもそんな旅行をすることはできなくなりました。四半世紀以上を経てもなお心に残る列車の旅というのは、もう望むべくもないのでしょうか。そんな思いを込めての軽工作です。

 

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2011年3月10日 (木)

古い電車の簡単な手直し

 管理人の手元には古い電車がたくさん転がっています。模型だって、時代とともに進化しますから、当時最新だったものでも、今は不満、というのは当然出てきますね。

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 今から15年以上前にエンドウから出ていた、長野電鉄モハ1500です。エンドウとしては異色の題材です。

 キットをほぼ素組で仕上げたものですが、今となっては不満な部分もあります。でも、15分くらいで解消されるものもありますね。

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 たとえばこの車輪です。当時はタイヤ部分は銀色のまま、というのが当たり前でしたから、そのようになっていましたが、ウエザリングを施した下回りの中では浮いてしまっています。ちょっと思うところがあるので、これから手を入れてみます。

 作業は、タイヤ側面の塗装ですから、面相筆を使えば特に分解しなくてもできます。最初にメタルプライマーを塗り、乾燥したら下回りのベースに使った色を塗ります。作例ではGM35 ダークグレーを使用しました。

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 タイヤ側面を塗りつぶしたところです。上の写真と比べるとぐっと落ち着いた感じになって、模型臭さが少なくなりました。

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 全体像で見てもぐっと落ち着きました。15年前の古い模型でも、15分の作業でイメージがガラッと変わるという一例です。

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2010年10月26日 (火)

内装塗装の重要性とは・・・

 最近は16番だけでなく、Nでも白色LED証明が使われるようになりました。これの特徴は、消費電流が少なく車内が明るくなる、ということでしょうか。そうなると重要なのが内装の色ですね。Nゲージのカタログなどを見ると、内装が成形色1色で点灯させた状態の写真を見かけます。明るい分、モケットの色のつもりで内装が赤で出来ていたりすると車内が真っ赤になっていたりします。真鍮車体の場合などでは、内側が塗られていないと金ぴかに輝いてしまいます。

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 そこで、上の例では、車体内側をニス塗りっぽく見せるために茶色に塗り、ブルー一色成形のシートも背刷りが木製に見えるようにするため、茶色で塗っておきます。白熱灯っぽく見せるために、LEDはクリアーオレンジで塗装しました。

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 ちょっとした作業ですが、雰囲気がだいぶ変わります。

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 いつものように、仕切には国鉄の地図を貼っておきます。

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 まだ調整中ですので、各部が整っていませんが、こうしたほんのちょっとのことで、雰囲気ががらりと変わります。Nげーじでもぜひお試しいただきたい部分です。

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