今まで店レイアウトに何故か存在しなかったオハ35、ついにレイアウト試運転に漕ぎ着けました。

一応、先日の奄美屋ED77に引かせる客車というところから始まっていますので、茶色ばっかりの磐越西線風の編成に仕立てます。プラ製品のオハ35の商品紹介写真など、座席のブルーがどぎつく写っているものもありますが、この作例ではモケット部分をGM22 小田急ブルーで塗装してあります。国鉄のブルーのシートモケットのイメージに近いかな?というあくまでも管理人の主観によるものですが。

動力のない客車の走行試験は軽視されがちですが、こうしてありがちなエンドレスでも、連結器の具合が悪ければ自然解放しますし、台車が不具合であれば線路の凹凸で脱線したりします。

特に条件の厳しい、ポイント通過のテストは必須です。今まで様々なトラブルがありましたが、今回は特に問題も発生しませんでした。手の回復に合わせて作業の精度も向上して来ているのでしょう。

試運転ですが、最後部にはスユニ61を連結して、磐越西線の雰囲気を盛り上げます。散々余計な苦労を強いられた奄美屋のED77も、これで存在意義が出てくるというものです。
同じ旧型客車の鈍行でも、東北線や常磐線に比べるとはるかに格が落ちる茶色のものばかりの編成、しかもオハ61系中心で、オンボロのオハ35でさえまともに見えてしまうという、当時の亜幹線の雰囲気は再現できたかと思います。

これがとりあえずの完成形態です。ネットで拾ったオハ35 2680の形態で仕上げました。リベットレスの車体、屋根先端の踏板がなく、台車はTR23Hという、この個体の特徴を盛り込みましたから、一般的なオハ35欲しい、というところからはいささかずれてしまいました。でも、当時の客車は大体そんなものでしたね。完成品ではやりにくい部分ですが、キットであればそんなところも簡単に再現できるのです。そうなると、リベットのある基本的なオハ35も欲しいなあ、ということになってまたしても泥沼にはまるのです。

便所の窓一つとっても、曇りガラスあり、白ガラスあり、内折れ式ありで、個体差は様々です。
ありふれたオハ35でも、キットから製作する場合、話がどんどん広がって行く面白さがあります。細部の部品類も現在では恐ろしいくらい種類が揃っていますからね。
管理人も学生時代に、実際にこんな列車で全国を旅行しましたが、こんなの模型では出来ないよな、と思ったようなものが、四半世紀の時を超えて出来るようになったのです。「乗り鉄」ならぬ「呑み鉄」の管理人にとって、こんな嬉しいことはありません。汽車賃をケチるよりも、客車列車の持つ雰囲気にすっかり魅せられたわけだったのですが、今ではいくらお金を出してもそんな旅をすることは出来なくなりました。そんな心に残る旅のシーンを形に表現するというのも、模型の大きなテーマの一つかもしれません。
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