2018年10月27日 (土)

エンドウの密着連結器 動力台車対応のその後

 エンドウの密着連結器は価格も手ごろで、実際に連結できるということでお使いの方も多いと思います。

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 この密着連結器、復元は中央後部のコイルバネによる方式です。

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 台車の回り止めピンに引っ掛けるようになっています。これだと先頭台車が動力台車の場合に対応出来ません。

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 復元バネがないと連結しにくいですし、連結しない場合も走行中に横を向いてしまったりします。完成品では板バネを使用したカプラーポケットのようなものを取り付けていたかと思いますが、そのパーツは分売されていません。

 今回、全電動車方式にした小田急2200形では全車両でこの問題が発生したわけですが、最近のケイディーカプラーをヒントにこのような方式を採ってみました。

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 連結器後部にφ0.4の燐青銅線を植えて、連結器胴受を活用して復元させます。最初はもっと細いものを使いましたが、解放を繰り返しているとよれよれになって来るので、この太さとしました。復元バネの長さも、もっと短くしたのですが連結器が首を振ると外れてしまうので、実際に首を振らせながら長さの設定をしました。

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 復元バネもまあまあ目立たないですし、連結・解放も実用レベルになりました。復元バネを黒く塗れば、もう少し目立たなくなるかと思います。

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 問題が起こりやすいポイントの通過試験です。特に問題は出ませんでした。

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 もちろん、直線区間やカーブ区間のカントの出入り口も快調に通過します。

 最近はJRの電車でも2両のものも結構ありますし、先頭台車が動力になることも多いわけです。汎用で使える連結器なので、あの板バネのカプラーポケットの分売を期待したいところですが、現状で比較的簡単、確実な方法として考えてみました。他にももっと良い方法があるかもしれませんが・・・。京浜東北線も103系登場時は7+3の編成でしたから、写真のクモハ103も近いうちに改造しようと思います。

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2018年10月18日 (木)

2221号照明改良

 塗装不良で全面塗り直しになった2221号、分解ついでに照明システムを改めました。着手当時に扱いのなかったモデルシーダーのものに取り換えて、照明の実感を向上させます。

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 最初の2両だけエンドウ室内灯を使用していましたが、電圧降下が著しい区間では真っ暗になっていました。今回の交換で2200×6の編成全体が統一された感じになりました。

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 前照灯や尾灯関係も交換して、車内の配線をすっきりさせました。

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 小田急FM系の決定版的なキットだったので、照明などにも意を払います。最近は問屋流通しない良い部品が増えていますね。管理人も見つけた時は積極的に取り入れるようにしています。

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2018年10月15日 (月)

2221号塗り直し

 エンドウのキットを組んだ小田急2200シリーズ、最初に製作のデハ2221号の塗膜に著しいひび割れが発生しました。原因を探ってみると、下塗りのプライマーを規定時間乾燥させる前に上塗りしたのが原因のようでした。小細工してもきれいにはならないので、一旦塗装を剥がします。

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 外せるものを全部取り外してからリムーバーで剥離します。この作業のポイントは、リムーバーをケチらないことです。ケチると塗膜が完全に落とせなかったり剥離したかすが残ったりして、再塗装した時の仕上がりに大きく影響します。

 レストアなどの時にも出て来る作業ですが、どうでもよさそうなこんなポイントを押さえておくと気持ちよく仕上がります。

 真鍮キットの良さは、塗装にしくじっても、こうしてやり直しが出来ることも大きいですね。

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2018年9月23日 (日)

ブツ6走行調整

 6両が揃った2200形、引き続き走行調整中です。

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 車長や台車の軸距離の関係で、動力伝達にはシリコーンチューブを使用していますが、最後の2両、うっかりウエイトの溝を削るのを忘れていました。

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 キットの設計のLN14より細いLN12を使用して車内からモーターを追放しましたが、設計通りの時よりもシャフト高さは下がります。従ってウエイトの溝もいくらか削っておかなくてはいけないのですが、ノイズが出にくいこともあって、シリコーンチューブがウエイトと干渉しているのを見落としました。先の4両ではやってあったのですが。

 シリコーンチューブがウエイトと接触した状態で回転するとこんな風になります。

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 シリコーンチューブの一番の弱点です。2223号の片側はちぎれてしまいました。普通に使われている分には耐久性もあって問題はないのですが。最終の2223×2のウエイトを点検の上、溝を削ってノイズが出ないようにしました。これでこの部分は大丈夫なはずです。

 勝手に奇数車も電動車化改造をしたり、モーターの変更を行っているので、おかしなトラブルも出て来ます・・・。

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2018年9月 1日 (土)

10両試運転

 FM車6両の走行に問題がなかったので、次に他の車型を連結して10両編成での試験を行いました。

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 先ずは既存の2400形HE車を用意します。何かとトラブルが多かった問題児ですが、現在は走行に関してはほぼ解決済みです。

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 2200形と連結します。連結器高さなどは問題ないようです。

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 先ずはHE車を先頭にして「急行 箱根湯本行き 後ろ6両は相模大野から各停藤沢行き」といったイメージで走らせてみます。HE車と2200形の連結部分や、両者の協調具合をチェックしてみました。ポイント通過なども問題なしでした。

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 次に2200形を先頭にして、相模大野で併合した「急行 新宿行き」のイメージで走らせます。どちら向きでも同じ調子で走ったので合格です。8M2Tの編成ですが、3Aのパワーパックはブレーカーが飛ぶこともありませんでした。モーターを全部コアレスにして、照明類も全部LEDにしたのが効いているのかもしれません。いずれフィーダーに電流計を挟んで、どのくらい電気を食っているのかも測ってみたいところです。

 エンドウの2200形は、ずばりブツ6時代の仕様ですから他の車型との連結もやってみたかったわけですが、成功でした。他に大型車5000形や9000形との併結もありましたから、いずれはやってみたいですね。

 これで一通りの試運転は終了です。

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2018年8月31日 (金)

ついにブツ6試運転

 2223×2で行った試運転が良好だったので、続いて既存の4両に連結して、ついにブツ6での試運転です。2200形シリーズは1980年代前半には多摩線がHE車の4両編成になったこともあって、ここで2両で使われていた2200形を4両で使用していた2220、2300、2320形の中間に組み込んで6連で使用されるようになりました。全46両なので6連×7本が組成され、半端の4両、2211×2と2213×2は4両編成にして、検査時の組み換え用やHE車の代走用として使用されました。1982年夏の、湯本急行大型6両化に際しては、大型車5200形の増備が間に合わず、2200ブツ6の2本が運用に加わって、最後の花を咲かせていました。その後大型車の増備が進み、1年後くらいには解消しています。そして、初期の直角カルダン車から廃車が始まり、1984年には全廃になりました。

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 編成全体はこんな感じですが、これを「中型6両」として使用していました。これに5000形や9000形の大型4両や中型車HEが付いた10両編成の急行も存在しました。極めつけは、このブツ6に2211×2+2213×2を連結した「ブツ10」も稀に見られました。近郊区間が複線の限界に達していた時代の苦し紛れの運用です。

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 6両にして走らせてみます。

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 2両単位の編成、そして全電動車ですから、連結器の動作具合や各車の協調などをチェックします。ポイントの通過などは最もトラブルが起こりやすいのですが、これまで起きたトラブルの経験が活きたのか、一発でOKになりました。

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 直線区間も、あの2200形のイメージ通りに軽快に走ってくれました。

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 そして・・・第一世代の高性能車ながら旧型車の車体デザインから抜け切れず、新宿行きの時は先頭パンタになっていたのもこの電車の魅力だったと思います。

 取りあえず走行を確定させるのを先行させましたが、この後は小パーツの取り付けや修整を行って完成を目指します。途中から新パーツを導入したりしましたから、初期のものも「量産改造」ではないですが、部品の統一を図りたいと思います。

 完成後は店レイアウトに常駐させて、「MPギヤ動力を編成中に複数組み込んだ場合はどうなのか?」の答えとしてデモ走行に使いたいと思います。MPギヤシステムは基本的に4両に1つということですから、8両の場合は2つ、12両の場合は3つということになりますが、なかなか複数連結した事例を見ることもないので分かりにくいですから。

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2018年8月30日 (木)

2223×2 試運転

 最後の2224号が取りあえず形になったので試運転です。さすがに6両目ということで、単独走行は一発でOKだったので、2223号と連結して編成での試運転を行いました。

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 ブツ6時代は中間封じ込めになっていた新設運転台側ですが、試運転の時にはこのように先頭に出ていることもありました。

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 2両の協調具合、連結器の動作具合、車輪の回転、照明などをチェックします。

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 2224号、尾灯はファイバー式ですが、丁度良い感じで光りました。

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 2224号、未取り付けの小物部品がありますが、順次取り付けるとして、次はいよいよ6両試運転です。その後編成全体で見ての修整を行うことになります。

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2018年8月29日 (水)

いよいよブツ6

 秋以降イベントで使用するつもりだったので夏のうちにある程度形にしておきたかった小田急2200形、梅雨が明けた途端に工作室の冷房が故障したりで遅れていましたが、どうにか今月中に最初の6両試運転が出来そうになって来ました。

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 外装の手直しと並行して照明を取り付けます。当店で取り扱っておりますモデルシーダー製照明のデモ車両でもあるので、同社製の前照灯と尾灯、室内灯はチラツキ防止の蓄電式のものを取り付けます。

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 通電して配線の間違いがないかを確認します。

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 蓄電式なので、線路から下ろしても1分くらいはかなり明るく光っています。ということは、ポイントの通過時のチラツキや駅構内のような電圧降下を起こしやすい区間でも明るさが変わらないわけです。

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 標識灯のレンズなどがまだですし、手直し箇所も残っていますが、2224号の特徴である貫通路の手すりを磨き出して、店レイアウトに持ち込みです。

 このシリーズで初めて試してみた、先頭台車が動力台車の場合のエンドウ密着連結器の復元バネなど、何度かテストしてベストのセッティングが見えて来たものもあります。初期に製作したものはベストの仕様に改める必要があります。また、最初の2221×2は室内灯がチップ式のエンドウ室内灯が取り付けられていますが、デモ車ということでモデルシーダー製の蓄電式に交換します。

 いろいろ捻りながらやって来たので、編成として揃うとまた手直しが出て来るのは仕方ないですね。

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2018年8月21日 (火)

2224号 車体のハンダ付け終了

 工作室の空調を更新してよく冷えるようになったので、遅れ気味の2224号の続きを進めます。残っていた部品をハンダ付けします。

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 室内灯はモデルシーダーのものを使用しますが、天井裏の突起物や屋根のRをを考えると直接接着するのではなく、エンドウ標準の室内灯金具に接着した方が良いので、ユニットライト室内灯の金具をハンダ付けしておきます。

 ホワイトメタルのベンチレーターがハンダ付けされていますが、これは経年による接着剤の劣化で脱落するのを防ぐためで、車体組み立て用の100Wのコテと通常のハンダを使用しています。ちょっとしたコツがあるのですが、部品を溶かす危険があるので、あまりお勧めはしません。

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 この車を特徴づける前面のディテールパーツも取り付けます。正面窓下の足掛けは、奇数車ではジャンパー連結栓の変更で既設運転台のものもパイプ製のものに変更されていましたが、偶数車では車体にジャンパー連結栓受けがないので、最後まで板状の原型のものが付いていました。貫通路手すりは既設運転台ということで天地の長いものですが、2223号とともにこの車はステンレス無塗装でした。洋白製なので、磨き出しでこれを表現します。この辺りバリエーション部品が全部入っているのはさすがですが、現車を知らないと難しいかもしれません。

 これで車体関係のハンダ付けは終了です。取りあえず付けた状態なので、この後修整と仕上げを行います。

 しかし21世紀になってから設計されたエンドウの電車モデルは、機関車並みの部品点数がありますし、内容もなかなか凝っています。もちろん完成品で販売するのがこのメーカーのメインなわけですから、特に組立で問題になる部分もありません。ドアやベンチレーターまで強引な一発プレスで作られていたキハ17などを知るものにしてみれば隔世の感があります。エンドウはその時代のイメージを未だに持たれてしまっているフシがあって、損をしている気もします。

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2018年8月20日 (月)

2224号 ディテールの取付

 異常な暑さの中で冷房機が故障し仮復旧状態だった工作室が機器取替で本復旧したので、2224号の残り作業を力を入れて進めます。

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 2224号は新造時から運転台があり箱型方向幕が取り付けられていました。キットのものは、ロスト製のムクの箱にHゴムなどのエッチング製ディテールを貼り付けて、行先表示は窓の部分にシールを貼るというNゲージチックな構成だったので、方向幕がガラスの内側になるよう、旧フクシマ(現IMON)の小田急デニ1300用のものに取り換えました。貫通扉をくり抜いて裏からはめ込んでハンダ付けしました。気に入らない部分を自由に直せるのがキットの良いところです。

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 ブツ6に組成された後も先頭に立っていたので、無線のアンテナも付きます。選択パーツがいろいろ入っているのですが、この辺は現車を知らないと難しいかもしれません。

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 2224号を特徴付ける部品がまだ残っていますが、今日のところはこんな感じです。作業環境が復旧したので、今月中に形だけでもブツ6になりそうです。

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