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2009年1月12日 (月)

TOMIX オハ61系雑感

 TOMIXからオハ61が出ましたね。年末のネタとしてはずいぶん地味だなあ、というのが正直なところでした。Nゲージユーザーの中心的な年代の2,30代の方だともう殆ど61系の現役時代は知らないはずですし。でも、もう殆ど品切れになっていますね。団塊の世代の方が大量に買い占めたわけでもなさそうですし、ただ単純に新製品だから売れたということなのでしょうか。

 若い世代になじみの薄い車種ということで、メーカーの広報誌では実車についての詳しい紹介などもしていました。編成例なども出ていたのですが、これらを見てちょっと気になったことがいくつかありました。

 基本的に旧型客車と言うのは決まった編成がありませんから、日常的にさまざまな車種が混結されていたのですが、編成例では61系だけで組んでいるものや自社製品のあるオハ35を少し混ぜたものになっています。しかし、実際に走っているのを見たことの無い方に向けての解説としては片手落ちのようにも思います。自社の製品が無い43系列や35系でも戦後型のものなどとの連結はごく普通だったわけですから、そういった形式を織り交ぜた事例などもあってよかったかと思います。現在完成品が枯渇しいているスハ32系など、製品の有無にかかわらず客車列車の魅力を感じられるような事例も紹介するべきだったかと思います。

 知らない方であればオハ61とオハフ61だけで長い編成を組み、端っこにはオハニ61かオハユニ61を連結してまるで固定編成のように61系だけで組成された列車を仕立ててしまうでしょう。自社製品を売りたいのはやまやまでしょうけれど、TOMIXのオハ35あたりはTOMIXブランドが出来た直後の製品ですから、製品のレベルで見てもあまりに落差が大きく、列車としてみた時の不自然さは隠せないでしょう。

 普通に考えられるシチュエーションとして、買ってきた客車を機関車に連結してそのまま走らせるということになるのでしょうけれど、同一系列の車両ばかりを製品状態で連結するとこんな感じになりますね。

Pc3

 何か国鉄時代の客車のにおいが感じられません。現代のイベント列車のようです。

 そこで、当雑談室で取り上げている16番客車キット組み立てのエッセンスを加えて、レイアウトでの試運転のように編成してみます。

Pc1

Pc2

 以前屋根や床下の加工でご紹介したカトーの35系との連結ですが、35系の方も61と同じように赤錆色の汚れを追加しました。DLはまだ途中ですが、少なくともこんな簡単な加工と編成の工夫で列車の雰囲気が俄然リアルになってきます。

 模型と言うのはスケールを問わず、ただ買ってくれば終わり、と言うものではないことが良く分かります。Nの場合には小スケールを生かして、列車全体の雰囲気作りを重点にするのも良いかと思います。近々カトーの43系も再生産が予定されていますし、TOMIXのED75リニューアルも計画されています。Nスケールでも16番と同じようにリアルな編成の客車列車が作れるようになるのでしょう。

 Nスケールでは弱かった客車も徐々に充実してきました。比較的大所帯だった61系が出てきたのは意義深いと思いますが、それだけに車種選択や事例紹介にもう一段の配慮があればもっと良かったのではと思います。

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