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2008年2月12日 (火)

「プラモデル・ファクトリー」

来る3月27日に「プラモデル・ファクトリー」というお店がオープンするそうです。プラモデルを販売するだけでなく、作業場を設けて実際に組み立てたり、作業のアドバイスを貰ったりすることが出来るそうです。

http://www.tamiya.com/japan/info/080125factory/index.htm

自分の手で物を作ることが少なくなった現在、プラモデルメーカーも厳しいようで、完成ダイキャストモデルをやってみたり、Nゲージに進出したりしているわけですが、これは模型の原点に立ち帰った試みとしてちょっと興味があります。

プラモデルというのは基本的にユーザーが組み立てたり塗装をすることで完結する商品です。従って、商品そのものは言わば「半製品」みたいなものですから、購入者にはある程度の組み立てノウハウが求められます。今まではユーザーの経験の積み重ねによっていた部分が大きかったのですが、今は入門者になりうる年少者が殆ど工作をやらなくなってしまいましたから、プラモデルも新規のユーザーがなかなか増えなくなってしまったということなのでしょう。

現在のプラモデルは、その殆どがディスプレイモデルですから、動きなどの表現も静態で行わなければなりません。フィギアなどでは微妙なポーズの決め方などで、また戦車が道なき道を突き進んでいったことを表現するような場合には、泥はねなどを塗装で表現することになります。従って「こうしなければならない」といったパターンにとらわれることの無い様々な技法が編み出されてきました。この辺は鉄道模型にも十分取り入れられる要素だと思います。

 そのようなわけで、プラモデル用の副資材には鉄道模型に使えるものがたくさんあります。例えばこの「つや消しクリアー塗料」、これはデカール貼りなどもした後、全体の調子を整えるためのものです。

Tsuyakeshi

例えばこれをNゲージの完成品の機関車に吹いてみるとがらっと印象が変わるはずです。鉄道模型でつや消しを車体に吹くなど考えにくいところですが、たったそれだけで、にわかにリアリティーが増して、今までケースに入れて本棚に積み上げられていたものを、飾ってみようかなという気持ちにさせてくれるかもしれません。下はこのスプレーを電車に吹いてみたものです。

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 鉄道模型は走らせるだけではなく、ディスプレイして楽しむことだって出来るのです。「走れば見えないよ」ということで気にしなかった部分のディテールや全体のプロポーションなど、スケールモデルの基本的な部分がいかに大事かということも見えてきますし、静止状態で見た時にいかにリアルに見せるか?といったテーマも見えてくるでしょう。

 プラモデルの場合、大事なのは接着剤ですが、鉄道模型の世界ではこれも案外注意されていない部分です。Nゲージの完成品を買うと、別付けパーツとしてアンテナや発炎筒などを取り付けるものがあります。普通は押し込むだけで大丈夫なのですが、「ゆるい場合は少量の接着剤で」と書いてあったりするので、これを瞬間接着剤で付けて失敗している事例を良く見ます。

 瞬間接着剤は樹脂系の素材の場合、接着しないものがあり、また固まる時にガスが発生して周囲を白くしてしまいます。一度白くなると元には戻せませんし、塗装面にはみ出すと塗装を侵しますから、基本的に塗装済み完成品には使ってはいけないものと思ってください。

 割合広範囲のマテリアルに使用でき、失敗のリスクが少ないのはゴム系接着剤でしょう。

Gclear

 プラモデル用の接着剤というのは、溶剤で樹脂を溶かしてくっつけるものですから、塗装済みのものにはあまり使わない方が良いと思います。

 「プラモデルファクトリー」ではこうした資材の使い方なども指南してくれるようですから、特にプラスチック製の模型を扱うことが多く、工作に不慣れの方が多いNゲージファンの方も一度訪ねてみると良いかもしれません。こうした知識を身につけることで、模型の楽しみ方に奥行きを持たせることが出来るのではないかと思います。

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