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2008年1月 1日 (火)

「大都電時代」の終焉

 ここ最近は「昭和ブーム」のようで、映画「3丁目の夕日」などが人気を集めています。あの映画でシンボリックに出てくる東京タワーも今年で50年を迎えます。東京タワーが建設された時代、東京の都電は40もの系統、200kmにも及ぶ路線を擁していました。映画の都電はCGだとかで、6000形ばかり出てくるという不満がありますが、1形式で290両も製造された路面電車は他にありません。類似デザインの木造鋼体化車両の3000・4000形を含めれば、このスタイルの車両が大半を占めていた時代は確かにあったのです。

 昭和39年のオリンピック、高度成長の華やかな時代、モータリゼーションの到来で、東京の路面電車は昭和40年代には次々に廃止されました。現在も残る荒川線も当初は5年間の期限付きでの存続だったのです。

 最後まで残ることになった荒川車庫には当然ながら程度の良い車両が集められました。恒久存続が決まったあとのワンマン化では、6000形が全廃になったものの、7000・7500形がワンマン車として生き残りました。7000形はワンマン化の時に、7500形も10年後くらいには冷房化に合わせて車体新造による更新が行われ、かつての面影はなくなりました。

7030

7501

 しかし、この両者は、走行部分は古いままですので、今もなお、あの映画の時代に走っていた都電の乗り心地が楽しめるというわけです。でも、7000形は登場から52年、「都電最後の新車」といわれた7500形も46年を経過して、さすがに取替えの時期を迎えたようです。

 去年登場の9000形は、性能面では、この後の標準になるもので、平成20年度からは一般的な車体のものが導入されることになっています。程度の悪いものから順次置き換えるそうですが、平成21年度には10両というまとまった数の発注が予定されていて、大都電時代の生き証人も早晩消え去る運命にあるようです。平成二十年度には他にレトロ電車がもう1台予定されているなど、この先、荒川線の車両にはかなり変化が出てきそうです。

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