クリスマス商戦
間もなくクリスマスということで街は華やいだ感じですが、鉄道模型、それもこの時期に売れそうなNゲージの世界はちょっと様子が違います。普通の会社なら、最も注目を集める大物新製品をクリスマスに間に合うように投入してきますが、Nゲージのメーカーはそうした目玉商品がクリスマスも過ぎた12月の27日とかに問屋に納品されます。K社のC62、T社の夢空間、みんなそうですね。売れそうな時に楽をしてたくさん売ればよさそうなものですが、「売れない時に売るのが営業だ!」という根性セールスの「理論」に未だに縛られているのでしょうか?
クリスマス前に出てきたのはK社のキハ80系ですが、これだって、以前一度やったものにナックルカプラーを付属させてEF63と連結できるようにしただけですが、わざわざ品番を変えたりして新製品ぽく見せています。
でも、この模型、全体のプロポーションも良いし、細部まで丁寧に再現されていて、とても良いと思うのですが、なんでこんな狡いことをするんでしょうか?
Nゲージの世界は次から次へと新製品が発売されて、ややもすると供給過剰ではないか、というのが現状です。ですから各メーカーとも他社に負けじと色々なものを出してくるのですが、全てを新製品にするのは不可能に決まっています。
そこでカプラーのような部分をちょっといじって、品番を変えて「新製品」と謳う様になるんでしょう。何だか今年話題になった赤福餅やミートホープを連想させますが、共通しているのはユーザー不在の姿勢ですね。ユーザーのことを考えていないから、年末ぎりぎりの納品という非常識なことも何とも思わないのでしょう。年末年始のお休みに楽しむつもりでユーザーは買って行くのです。楽しむはずの時間に買い物に行かせてはいけないのです。
本来趣味というのは、実益を抜きにして没頭することで心身のリフレッシュを図るものだったはずです。何だかちょっとずれたことになっているなぁ、と思う年の暮れです。
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