2021年4月14日 (水)

次は珊瑚のEF57

 良くあるご相談の機関車修繕、次は珊瑚のEF57です。前回の天賞堂と同じ、SGタイプのものです。どこかで中古品を拾って来たもののようで、あり合わせの客車の箱に入っていました。パッと見た感じ割合きれいでしたが、いざ始めてみると酷い状態です。

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 半世紀近く前のものなので、モーターは天賞堂のMV-8に類似したタイプですが、フライホイールが付いています。珊瑚の旧型機シリーズは、割としっかりしたダイキャスト製のギヤボックスを使用しているので、天賞堂のものと同様、モーターを交換すれば走行はだいぶ良くなると踏んでいたのですが、どっこいそうは問屋が卸しません。

 最初、分解する前に線路に載せて通電するとショートしました。取り外したモーターを通電してみると動くので、モーターのせいではありません。モーターを外した下回りを線路に載せて通電するとやはり短絡しています。今度は床から台車を外して1つずつ通電テストをしてみると、片方だけ短絡しています。今度は台車とギヤボックスを分離して、ギヤボックスも分解します。車輪を1軸ずつ線路に載せて通電してみると短絡していません。ということは、このギヤボックス、一度分解されて再組み立ての時に車輪の向きをいい加減に入れて短絡していたわけでした。この車輪、最近のような車軸を輪芯に挿入する部分での絶縁ではなく、輪芯とタイヤの挿入部で絶縁する方式なので、パッと見てもご存じない方には分かりません。

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 結局、短絡の場所探しで、ここまでバラすことになりました。

 最近はプラ製品の普及もあって、このような真鍮製の機関車の場合、片側の台車には+、もう一方には-の電気が流れていること、車輪も片側が絶縁されていて、もう一方だけが集電していること、従って分解後再組み立てする時に、車輪をいい加減に取り付けると短絡するといった基本的な事柄があまり知られていないようです。プラ製品では、車軸がプラ製で絶縁されており左右両側から集電するものが一般的なので、取付の向きを気にする必要はありません。

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 そういえば、最初に分解する時、この段付き絶縁ワッシャーが上下逆に挿入されていました。これを見ても、基本知識がない人が分解したのは一目です。

 以前は自由型EB電機やペーパー工作などで、「右側+で前進 左側絶縁」の原則やギヤのかみ合わせ具合の調整などを覚えたものですが、最近はそういった基本的な事柄もあまり取り上げられなくなって、ブラックボックス化しているようにも思えます。

 このような基本的な知識なく分解すれば、ほぼ確実に走らなくなります。最近はオークションなどでの取引も多いですが、中古品は本当にピンキリです。自分で直せる自信がなければ手を出さない方が賢明だと思います。メーカーがオークションで購入したものや中古で購入したものはアフターサービスの対象外というのも分かる気がします。

 

 

 

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2021年4月10日 (土)

EF81 ライト改修と試運転

 良くあるご相談のEF81、いくら何でもあんまりな感じのライトを改修します。

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 元の構造はこうなっています。1個の12V電球からプリズム兼レンズを通して左右のライトを光らせます。これではスケールスピードの場合暗いわけです。シールドビームですから、下向きの場合でも結構明るいですから、実感的ではありません。

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 プリズムのレンズ部分もこのように奥まっています。この製品が製造された時代であれば、電球直付けでなくレンズがあるだけでも上等だったわけですが。

 分解したついでにライトも改修します。

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 今回は片側2灯なので、モデルシーダーのライトモジュール、Cタイプを使用します。

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 天井のプリント基板を撤去して、基盤を天井に接着します。基盤が極めて小さく、LEDへの配線も極細のウレタン線を使用しているので、車外からは目立ちません。電車などのように基盤を隠しにくい場合など特に重宝します。部品をかき集めて、このように小さい基盤を作るのもかなり困難ですから、これを使うのが賢明だと思います。ライトを取り付ける度に、毎回このような極小基板を自作するというのも現実的ではありませんし。

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 ライトレンズは、現物合わせでKSの113系1000’用のものを使用しました。

 今回、パンタグラフが破損していたり、運転台が取り外されたりした状態だったのですが、機関車の場合、その形式専用の部品も多いので、部品を破損したり紛失すると修復不可能になることがあります。そのようなパーツは、メーカーも殆ど分売していません。高額のものですし、構造も、電車などと違ってその機種ごとに異なるので、機関車のバラキットを完成させることが出来る方以外は分解しない方が賢明です。

 取りあえず形になったので試運転を行いました。

 台車にイコライジング機構がないので、線路の凹凸でギクシャクするのは天賞堂の国鉄新型ELではお約束ですね。管理人のEF71・ED78は、カツミ製のロスト台車に取り換え、動力はMPギヤとしてイコライジング機能を持たせたので、この問題は解消しましたが。EF81の場合はエンドウ製の台車に取り換えてMP化するのがベストでしょう。改修コストは倍くらいになりますが・・・。

 ライトもシールドビームらしく、明るく光るようになりました。6~15Vまで一定の明るさ、さらにチラツキ防止回路が組み込まれているので、線路の凸凹に対応するギクシャクとは裏腹に、ライトは常時安定して点灯します。

 ご相談の内容と予算の都合で、これでひとまず完成ということにします。天賞堂のこの時代のEL、やはりコロコロ変わっていたモーターが問題のようですね。

 

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2021年4月 9日 (金)

EF81 動力部分完成

 よくあるご相談のEF81改修、動力部分が出来ました。

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 以前の天賞堂、EF71やED78のように台車やギヤボックス交換は行っていませんが、ギヤ比の相性が良いのか、速度的には低速から高速まで操作もしやすくスムーズで、問題はありません。ジョイントもメンテナンスを考慮して、いつでも手に入るエンドウ製に交換しました。

 この時代の天賞堂製品、とにかくモーターがころころ変わっていて、製造時期で同一形式でも走行に差があるので、モーターを統一してしまうと良いと思います。

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2021年4月 6日 (火)

これまたよくあるパターン

 よくあるご相談の機関車修繕、次は天賞堂のEF81です。

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 モーターが完全に動かない状態なのですが、直そうとして分解したものの、どうしようもなくてそのまま放置されていたという雰囲気です。よくありがちなパターンですが。

 片側のパンタグラフ、上枠がありませんが、ハンダ付けが一部取れていて、そのままでは付かない状態です。変形の程度によっては新しいものにする必要があるかもしれません。モーターは完全に死んでいますから、これはいつものキヤノンEN22に交換します。天賞堂の機関車、缶モーターになった後は、製造時期によってモーターがコロコロ変わっていますし、既にメーカーが消滅しているものもあります。

 天賞堂も今は中国製のプラやダイキャストが中心ですから、昔のようにお店に基本的な修理部品があって、簡単なものはその場で直してくれるということもなくなったようです。真鍮製の時間が経っているものなど、厳しいかもしれませんね。車体はまだまだ使えますから、このような場合、いつでも手に入る標準的な部品で直すのがベストだと思います。

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2021年4月 4日 (日)

よくあるご相談のEF57、試運転

 古い天賞堂のEF57、改修の続きです。

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 天賞堂の旧型機の標準的な改修で、動力部分が完成しました。

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 ライトは先のEF15より古いものということで、イルミネライトではなく、12V米粒球を直に差し込む構造です。

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 球切れを起こしていたのか、ライトの前後切り替えはカツミの基板に取り換えられていました。ウレタンを挟んでゴム系接着剤で接着してありました。ウレタンはとっくに劣化していてボロボロでした。これを撤去してモデルシーダーのライトモジュールBタイプに置き換えます。

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 今のライトモジュールの光源は米粒球よりはるかに小さいので、ライトレンズは必須です。アバウトな挽物のライトなので、現物合わせでKSのライトレンズBを使用しました。

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 レンズが入るだけで、俄然現代的なモデルに見えるようになります。

 一通り組み立てて試運転を行います。この機関車は、劣化したグリスで動輪がギヤボックスに接着された状態になっていましたが、ギヤボックスの分解清掃によって、定番の走りになりました。

 MV-8になってごく初期のもののようで、もう50年以上前の機関車ですが、ここでまた現代的な性能を得て、新たな生命が吹き込まれました。あとは外観の細かい調整を行えば完成です。半世紀を経て、今の目で見ても大きな不満を感じない設計なのが、当時の天賞堂ならではだと思います。

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2021年4月 3日 (土)

よくあるご相談のEF57の続き

 EF57の改修を続けます。

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 セオリー通り、MPギヤシステム用のモーターホルダーA・Bセットを使用してEN22モーターを搭載します。どうと言うことのない工程ですが、今回のご相談では、製造時期による微妙な違いや中古で買って来たと思われるものもあって、状態の差が大きく、小さい部品の確保などもあって意外に手こずっています。

 今はネットオークションが全盛ですが、写真では分からないメカ部分の状態は千差万別で、ハズレを掴む危険が結構大きいですね。まあ、分かっていれば、車体だけ買うつもり、という感じで安価で珍しいものを捕獲できるのも確かですが。

 多少の問題はあったもののほぼ解決なので、この後は一気に動力を組み立てます。

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2021年3月28日 (日)

EF57分解

 良くあるご相談のEF57改修に取り掛かります。先ずは分解してみます。

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 側面のフィルター、屋上のモニターはやはりプラ製で、フィルターは接着、モニターは焼き潰しで取り付けてあります。ライトは球切れでも起こしたのか、カツミのダイオード基盤を使って取り付けられていました。

 初期のEF57は、キャブインテリアはなかったと思いますが、後に分売されたものが接着してありました。

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 動力は両軸モーターMV-8を使う方式です。EF57は、EF15やEF58より遅れて発売されたので、棒型モーターの「コ」の字伝達のものはなかったかもしれません。前回のEF53より古いものということで、天井にプリント基板がなく、モーターへの給電はリード線を使用しています。当然、センターピンから立ち上がる接点もありません。

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 床上に付いているものを一度全部撤去します。床板自体は前回のEF53と共通ですから、動力改修については全く同じことをやれば良さそうです。

 取りあえず今日はここまでにして、雨が降って来そうなので、その前にモーターを塗装してしまいます。

 

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2021年3月27日 (土)

続いてEF57初期製品

 よくあるご相談、次はEF57、SGタイプです。

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 ライトにレンズがなく、電球が直に押し込まれていますから、かなり古いEF57初期の製品ですね。

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 初期製品の特長として、ディテールにプラパーツが多用されていたことが挙げられます。エアフィルターがプラパーツだったのは良く知られていますが、まさか屋上のモニターまでプラだったとは!塗料の食いつきが悪い素材なのか、塗装が経年で剥がれています。後年のものでは、これらのパーツも金属製になっています。

 動力はMV-8を使用しているものなので、現状動きませんが、先の2両と同様の方法で弄れば快調に走れそうです。塗料の載りの悪そうなプラ部品の塗装とライトの処理が課題ですね。

 

 

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2021年3月23日 (火)

EF53改修の続き

 「よくあるご相談」のEF53を続けます。

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 前回のEF15と同じ手順で進めます。1週間に1両のペースを目指していますが、昨日まで雨だったので、ようやくモーターの塗装が完了です。国鉄の機関車は、形式を跨いで共通設計の部分が多いですが、模型でもその恩恵を十分に受けています。

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2021年3月19日 (金)

続いてEF53

 よくあるご相談の天賞堂EL修繕、次はEF53です。

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 お召指定の16号機です。

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 これは先日のEF15よりも製造時期が古く、モーターはMV-8です。

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 インサイドギヤ全盛期に両軸モーターとダイキャスト製のギヤボックスで駆動させる、当時としては斬新なシステムでした。その前は、SLに使う棒型モーターから、コの字型のルートで床下に動力を伝達する方式でした。通電板やプリント基板を使用してリード線を廃しているのも画期的でした。

 ただ、MV-8は消費電流がかなり大きく、単機の走行試験でもNゲージのパワーパックではブレーカーが飛んでしまいます。どちらかというと低速指向なので、旅客機としてはスピード面で物足りない感じもあります。

 前回のEF15では、ギヤボックスのグリスが劣化して車輪がギヤボックスに貼り付いて動きませんでした。今回も念のためギヤボックスを開けてみました。

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  製造時期によっては、このようにデルリンのギヤを使っているものもあるんですね。平ギヤが多いので、ノイズを抑えようとしたのかもしれません。前回のEF15は全部金属製でしたが、それでもギヤノイズは殆ど気にならないレベルでしたが。

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 裏ブタを開けようとすると、やはりグリスが劣化していて、裏ブタがギヤボックスに貼り付いていました。裏ブタのビス、前に取り外そうとして取れなかったのか、ネジ頭が潰れていました。どうにか外せたのですが、昔のものは銀色でも実は真鍮製だったりして壊れやすいものが多いですから、メンテナンスの時は注意が必要です。最近は鉄製のカメラビスを使うことが多いですから、気が付いた時に取り換えてしまった方が良いかもしれませんね。

 動力部分に異常がないことが確認できたので、これもEF15と同様の改造を施します。

 

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