2009年12月13日 (日)

運転に関する注意点は・・・

 クリスマスも近いので、今日も入門者向けのお話です。各社のカタログを見ると、基本的な走らせ方までの説明がありますが、鉄道模型の基本的なルールとか仕様に触れているものはあまり見ません。そのあたりを補足してみたいと思います。

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 基本的な配線です。ここまでは大体カタログに出ています。家庭用の交流100Vを直流0~12Vに変換して線路に供給します。左右の線路にはそれぞれ+と-の電気が流れていて、逆転スイッチでこれを切り替えることで前後進します。

 ここで一つ、大事な決まりごとがあります。

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 写真のように、進行方向右側に+の電流が流れるようにします。これは16番でもNでも共通です。特に自作したりキットを組み立てたりする場合、この原則に沿って走るように配線しなければなりません。いい加減にやると、動力車を複数連結した列車の場合、押し合ったり引っ張り合ったりして走らない!ということも起こります。

 両側のレールに電気が流れていますから線路の上にハサミなどの金属を置くとショートして危険ですから絶対に置かないようにしてください。

 さて、その電車の走行メカを見てみましょう。Nゲージの場合は、フルカバーになっているので外からは見えませんので、16番のもので説明しますが、基本的な構造の考え方はNの場合も似たようなものです。

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 モーターの回転はシャフトを介して車輪に伝わりますが、前後の台車はカーブで首を振りますし、線路の凹凸を吸収しなければなりません。そのために台車との接続部分にはユニバーサルジョイントが使われます。Nゲージの場合、あの大きさの中にこのようなメカが詰まっているわけです。プラレールのような玩具とは全く違った精密な構造になっています。

 従って、パワーパックの目盛りをフルにして全速力で走らせている時にいきなり逆転させたりすれば当然壊れます。

 前回、鉄道模型は縮尺で鉄道の世界を再現するものであるというお話をしました。ならば、走行も出来るだけそれに沿うように、ということで「スケールスピード」という考え方があります。1/150の世界における80km/hとは?ということですね。1秒間にどのくらい進むかを計算すればよいのですが、それもちょっと面倒です。

 そこで、こんな考え方も出来ます。線路の脇で列車を眺めた時に聞こえてくる「タタンタタン」という音のリズムを模型でも合わせてみるのです。

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 車両が縮尺で出来ているのですから、台車部分も当然同じ縮尺です。それが実物と同じリズムの音を立てれば、1/150なり1/80のスピードということになりますね。思いの外遅く感じるかと思います。東京タワーから下を走る車を見ると遅く感じるのと一緒です。線路の高さに視線を落としてみるとなるほどと思えるはずです。

 このように鉄道模型は、走行についても発進から停止まで実感的になるような構造になっています。スケールスピードで走らせている分にはすぐに動かなくなったりすることはまずありませんが、急発進、急停止、急逆転、連続的な全速走行などをすればたちまち壊れてしまいます。この辺も幼児向けの玩具とは明らかに異なる部分です。

 眺めても走らせてもかっこ良く見えるのはこのように非常にデリケートな造りによるものだと考えてください。あくまでも大人の趣味人の心を満たすもの、という観点から作られているのですから。

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2009年12月12日 (土)

まもなくクリスマス・・・鉄道模型入門

 クリスマスが近づいて、これから鉄道模型を始めようという方も多いかと思います。また、お子様へのプレゼント、という場合もあるでしょう。さて、そこで、今日は「鉄道模型とはどういうものか?」というお話をしたいと思います。

 「エヌゲージ」という言葉は、鉄道模型を知らない方でも耳にしたことがあるかと思いますが、Nゲージだけが「鉄道模型」ではありませんので、ここでは「Nゲージ入門」ではなく、「鉄道模型入門」として、鉄道模型全般に関連する基礎的な事柄を述べてみたいと思います。Ressha1

 遠隔操作で実車さながらの列車が走る鉄道模型は、鉄道好きのお子様なら夢中になってしまうでしょう。いや、お子様だけでなく、大人の心もとらえて離さないものがあります。いつかはやってみたいな、と思っておられる方も多いかと思います。

 最初に留意しておくべき点は、鉄道模型というものがどういうものであるか、ということです。量販店などで売っているのを見れば、プラレールがちょっと上等になった子供向けの玩具、と思われるかもしれませんが、これは間違いです。

 「模型」というからには「玩具」とは明らかに異なる部分があるはずです。「模型」というのは、飛行機でも船舶でもそうですが、実物を縮尺してミニチュアで再現するものです。鉄道模型もこれと同じで、列車、線路、駅、周囲の景色などを縮尺で再現して楽しむものです。従って、可能な限り実物に忠実に作る、ということが第一になってきます。

 皆様良くご存知の「Nゲージ」を見てみましょう。

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 これはNゲージの蒸気機関車です。車輪周りのロッド類が繊細に再現されて、走行すれば実車同様の動きをします。とても手が込んだ造りになっています。中央のはしごも別部品で本体から浮かせてあります。

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 こちらは電気機関車です。500円玉との比較で大体の大きさが分かりますが、この写真で見るように屋根の上のパンタグラフが昇降するようになっています。 さらに屋上に張り巡らされた高圧配管も別部品で忠実に再現されています。

 このように車両一つとっても、実物の再現を第一に考えていますから、幼児向けの玩具のような丈夫さというのは二の次になっています。概ねどこのメーカーの製品にも「対象年齢8歳以上」という表記があります。つまり、小学校2,3年生くらいにならないと取り扱いは難しいですよ、ということなのです。幼稚園児でしたら、あっという間に壊してしまうと思います。もちろん、正しく取り扱えば長期間楽しめる耐久性は持っているのですが。

 もう一つ気をつけなければならないのは、実物の忠実な再現のため、とがっている部分や鋭利な部分が多々あるということです。幼児向けの玩具のように角を丸めたりという配慮はありませんから、小さなお子様が不用意に扱うと怪我をしたりすることもあります。注意書きに「鉄道模型の知識のない方には適しません」という表記もあります。

 「鉄道模型入門」というと、線路とパワーパックと・・・という話題にまず行きがちで、こうした根本的な話がまず出てきません。管理人が40年以上前に初めて模型を手にしたときは、デパートの模型売り場の店員さんからそうしたことを事細かに教わりましたが。鉄道模型を始めるにあたっては、まずこういったポイントを押さえていただきたいと思います。

 さて、こういう時期ですから、「Nゲージ」という言葉の意味にも触れておきましょう。

 「ゲージ」とはレールの内側の寸法のことで、日本語では「軌間」といいます。「Nゲージ」というのはこの寸法が9mm、つまりNineなので「Nゲージ」というわけです。日本型の車両では、在来線が1/150スケール、新幹線が1/160スケールになっています。この縮尺のジャンルの鉄道模型の総称として「Nゲージ」という言い方をすることもあります。

 他にもHOゲージ、Oゲージなどいくつかの規格が存在します。「HOゲージ」は、Nゲージメーカーも一部作っていてカタログにも出ていますから、なじみがあるかと思います。日本型では1/80スケール16.5mmゲージという規格で、正式には「16番」と言います。

 両者の大きさの違いを見てみます。

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 大きい方が「16番」(日本型HO)です。

 基本知識として、「鉄道模型は、幼児向けの玩具ではない」ということ、「Nゲージ=鉄道模型ではなく、Nゲージ=鉄道模型の1ジャンルである」ということは覚えておいてくださいね。

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2009年10月17日 (土)

客車のトラブル

 最近はネットオークションが盛んで、鉄道模型もここで入手するケースが多くなっています。16番の真鍮モデルの場合、実は客車が原因でうまく走らないということもあるのですが、動力車でないこともあって、出品者が不具合に気づいていないこともあります。

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 このオハネ25は、お客様がネットオークションで落札して店のレイアウトで試運転を行いました。すると、今まで調子よく走っていた機関車が突然ギクシャクし始めました。こういう場合、車輪の軸のセンターが出ていないか、台車の鋳造に問題があって、絶縁車輪が台車枠に接触して短絡していることが考えられます。

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 このオハネは車輪に問題のあるものは無かったので、台車枠とにらみました。従来付いていた車輪を移植して、台車は新品のものに交換しました。これで走行は完璧になりました。また、同様の事例で車輪のフレが原因のものがありましたが、こちらは車輪を交換することで解決しています。

 良く、押入れに入れっぱなしのものを「未使用新品」として出品し、不具合がある場合はメーカーに、と謳っているものがありますが、一旦ユーザーの手にわたっている以上は、あくまでも「中古美品」です。メーカーも、どういう経路を辿ったのか分からないものまでクレームにされたのではたまりません。ですから、どこのメーカーも非常に神経質になっています。新品不良であればまずは購入されたお店に相談する、と言うのが鉄則ですね。当店でももちろんお買い上げいただいたものについては、メーカーに連絡するなどの対応を取らせていただいておりますし、他店で購入されたものの場合であれば、お買いになったお店にご相談していただくようにご案内しております。

 このブルトレの場合は、中古品として購入されたものですから、修理部品を当店で購入していただき、修理方法のノウハウを提供させていただく形で解決しました。

 現在、良く発生しそうな事例ですのでご紹介してみました。

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2008年12月 8日 (月)

「Nゲージ」とは何か?

 クリスマスも近づいて、家電量販店のカタログにもクリスマス向け商品として「Nゲージ」が紹介されていたりしますね。鉄道模型に興味のない方でも「Nゲージ」という言葉をご存知の方も多いかと思います。しかし、誤解されているフシもあるようですので、今日はこの「Nゲージ」と言う言葉の意味を再確認しておきたいと思います。

 まず「ゲージ」というのは軌間、すなわち線路のレールの内側の幅を示す言葉です。実物でも、新幹線や箱根登山電車の湯本から先の区間の1435mmの軌間は世界で最も普及しているゲージですので、「スタンダード・ゲージ」などとも呼ばれます。ちなみに、JR線や小田急線は1067mmですね。

 「Nゲージ」というのは、この軌間が9mmすなわちnineであるところに由来します。言い方を変えれば、9mmゲージ、ナインゲージということにもなりますね。

 鉄道模型は、自動車や飛行機と違って、線路がなければ話が始まりません。線路の規格が定まらなければ、車両の縮尺もまちまちになって、相互に連結したり、レイアウトのような運転設備を構築することも不可能になってしまいます。

 ですから、「Nゲージ」という名称は、線路の幅を示すと同時に、鉄道模型の縮尺ジャンルを示す言葉でもあるのです。

 日本の鉄道模型のスケールを見ると、一番普及しているのがこの「Nゲージ」ですが、他のスケールを見ますと「HOゲージ」(16番ともいう、16.5mmゲージのもの)や「Zゲージ」(6.5mmゲージ)など何種類かの規格が存在します。これらの規格は日本独自のものではなく、ほぼ全世界共通のものになっています。

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 これは「HOゲージ」と「Nゲージ」の線路の比較です。日本でNゲージが普及した大きな理由は、やはりスペース的な問題でしょう。列車は自動車のような急カーブは曲がれませんので、スケールが大きくなれば家の中では走らせられない、と言うわけです。

  さて、その縮尺ですが、日本型車両に関しては通常、Nゲージでは1/150、HO(16番)ゲージでは1/80になります。ただし、国際規格に近い新幹線車両については、1/160、1/87という模型の縮尺も国際標準に合わせたものになります。

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 両方のスケールで作った同じネタのものを並べてみました。大きさの違いが分かると思います。

 こうしてみていくと、「Nゲージ=鉄道模型」なのではなく、「Nゲージ」というのは「鉄道模型」の1ジャンルである、ということが分かるかと思います。

 量販店の売り場構成を見ますと、玩具売り場の一角に「Nゲージコーナー」があったりしますから、「Nゲージ=鉄道模型」という認識をされるのも仕方ないのかもしれません。

 そして、もっと良くないのは、そのコーナーに隣接したところに「Nゲージ」と称するダイキャスト玩具が置いてあったりすることです。これらは、寸法的にはNゲージ模型に似ていますが、構造は全く異なります。動力は入っていませんから、自走は出来ないのですが、車輪が絶縁されていないので、Nゲージのレールに載せるとショートして、制御機器を破損したり、事故になる場合がありますから十分注意しなければなりません。

 玩具コーナーの中に置いてあるNゲージ模型は、周囲の商品と比べて、ひときわ精密でリアルですから、子供さんだけでなく、大人の心も捉えて放しませんが、こうした事柄も念頭においてスタートしていただくとよろしいかな、と思います。

 

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2008年12月 6日 (土)

鉄道模型はなぜ精密に見えるのか?

12月は、一番商品が動く時期ですが、その分新規に始めるという方も多いかと思います。今日は最近の入荷品をご紹介しながら、模型を購入するときのポイントなどのお話をしようと思います。

 最近は安売り量販店花盛りですから、どこが何割引か?といったことに目が向きがちで、肝心の模型の中身について語られることが少ないように思います。模型というのはミニチュアで可能な限り実物を再現しようというものです。ですから、子供の玩具のようにそれらしい形をしていればよい、といった単純なものではありません。実物の持つ雰囲気を再現するためには一見無駄と思われるような手間をかけることも必要になります。ですから、その分デリケートな面も出てくるわけで、幼児に与えたりするには不向きなものでもあります。

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 これは最近カトーから発売されたED73です。この機種は他社からも出ていましたが、この製品の見所は屋上配管です。

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 今までですと銀色の軟質樹脂で一体成型されているものが、わざわざ碍子に銅線を通して表現してあります。模型というのは上から見る機会が多いですから、こうしたところに「無駄」と思われるような手間をかけてやることで、精密感が出てきます。

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 こちらはトミックスのEF65-1118号機です。この機種は以前から発売されていましたが、近年設計を1からやり直して完全に新しくなっています。動力システムが新しくなって動きがスムーズになったのはもちろん、、車体外観もかなり変化しています。

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 特に旧製品では省略されていた、側面通風孔上の明かり窓にガラスが入ったのが効果的です。ガラスがあるとないでは見た目の印象ががらりと変わります。別にどうでも良いではないかと思われるかもしれませんが、実物を可能な限りミニチュアで再現する「模型」の大事な部分でもあります。繊細なこだわりが精密さにつながっているのです。

 ですから、幼児に与えればあっという間に壊してしまうでしょう。幼児向けの玩具であれば丈夫さが第一に考えられるわけですが、模型の場合には繊細さが優先されます。そして、当然のことながら、幼児にはこうした繊細な気配りなど理解できないのです。鉄道模型は、幼児に与える玩具ではないのです。

 鉄道模型の購入が量販店中心になった現在、こうした基本的なことがらを知る機会は少なくなっています。今の季節になると幼児にせがまれて買い与える方も多いのですが、その場合まちがいなく2,3日後にはどこかしら壊して、「直せないか」と持ち込まれます。商品には「8歳以上」の表示がありますが、これは安全上の問題もそうですが、取り扱いに当たって留意すべき事柄もあるので、少なくとも小学生くらいの判断力がないと難しいですよ、という意味も含まれているのです。幼児のおもちゃとして買い与え、壊れれば「高いくせにちゃちなおもちゃねぇ」と言っているのをよく聞きますが、それは模型と言うものがどういうものであるかを理解していないために起こる問題です。そうした質問を受けた場合、管理人は「小学生にならないと難しいですね」と答えます。玩具であれば基本的に使い捨てですから、売れればそれでお終いなわけですが、鉄道模型はそうはいきません。やはり買っていただくからには長く楽しんでいただきたいですし、初めての方には正しい知識を持っていただきたいものです。

 管理人が模型を始めたころは、玩具店や電器店ではまず売っていることはなく、購入するとすれば百貨店か専門店でした。入門者用として売られていた機関車はこんなものでした。

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 プラレールに毛が生えたようなものでしたが、しかしこの機関車には鉄道模型の基本的なエッセンスが詰まっていました。デパートで購入するときには基本的なセッティングの仕方や取り扱いの注意事項などを教えてくれました。線路に入っていた説明書などにも基本的な知識が載っていました。小学生にとっては、しょぼい機関車とはいえ、とにかく交通博物館のレイアウトと同じ規格のものを手にした、と言うことが嬉しかったものです。走る理屈や基本的な配線などもそうした中で覚えて行きました。こうしたものから一つずつステップアップして行ったものですが、今ではNゲージなど量販店の玩具売り場に山積みにされて売られています。これでは、鉄道模型の本質を知ることがないのも無理ないことなのかもしれませんね。

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2008年7月 6日 (日)

今週の入荷品から

 今週は店内空調機が故障したためにお休みいたしましたが、商品の受け入れなどはありました。その中からちょっといいな、と思ったものを。

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 TOMIXのEF65-1000番台「東京機関区バージョン」です。東海道線のブルートレインがEF66に変わる前の機関車です。

 この機関車は、国鉄時代には直流電化区間の主力として活躍していましたから、模型でもさまざまなゲージでいろいろなメーカーから製品が出ています。Nゲージでも各社から出ていますが、TOMIXでも実車が登場してまもなく発売され、以後ロングセラーとして君臨してきました。しかし、発売から20年以上経過し、動力システムも車体のディテール表現もさすがに現代の製品とくらべると見劣りするようになって来ました。そこで、数年前に「さよなら出雲号」のセットをやるに際して1から作り直すことになり、これはそのシリーズの新作というわけです。昔はユーザーが自分で加工した、時代ごとの細部の変化も今は製品段階で作り分けられるようになりました。

 EF65-1000は、カトーからも出ていますが、こちらは、今から40年ほど前に発売されたEF65を母体として部分的な改良を積み重ねて現在に至っていますので、現代レベルで考えるといかにも古いなと思わせる部分があります。

 模型というのはプラレールのような子供向けの玩具ではありません。定められた縮尺の中でいかに実物をミニチュアで再現するか、というものですから、物理的に無理がないのであれば、できるだけのことはしたいものです。

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 例えば、これはTOMIXの新EF65に共通することですが、側面の空気取り入れ口上の楕円形の窓、屋上のモニターについている窓にガラスが入っています。かとーのものではこのガラスが省略されているのですが、ガラスが入ると窓の部分が光を反射するので、ぱっと見たときの機関車の印象が俄然リアルになるものなのです。ついでに、側面明かり窓の2枚のガラスを分ける桟は光沢のあるシルバーになっています。Hゴムのグレーと一緒にグレーのホットスタンプで済ませているものもありますが、こういった細かいことに気を配ることで、模型はぐっとリアルになってくるのです。

 最近では鉄道模型も安売り量販店で購入されることが多くなり、特に初心者の方ですとこういったことに気づきにくくなっている感じもありますが、模型というのは高いか安いかよりも、実物の印象を把握できているかどうかで選ぶものだと思います。そういったポイントを押さえておくと、ちょっと不満なモデルもどうすれば満足するものになるか、ということも見えてきますね。

 もちろん、カトーの製品も最新のものではこうした事柄はすべて取り込まれています。やはりつい最近出たEF210と並べるとどちらも甲乙つけがたいことが分かります。

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2008年6月 3日 (火)

よくある質問

 ここのところちょっとした鉄道ブームと言うことで、新規に鉄道模型を始められる方も結構いらっしゃいます。今は特にNゲージの場合など、量販店でスターターセットなどを購入して始めると言うパターンが多いのですが、その時に一緒にカタログを購入された方などは巻末のリストなどで家の近くに取扱店がないか探して、当店を訪ねてくださる方もいらっしゃいます。いろいろなお話をするのですが、そうした中で特に思うのは基本的な情報がほとんど伝わっていないな、ということです。よくあるのが、「カトーとトミックスは同じレールの上を走れるか?」といったものです。Nゲージというのは軌間9mm、直流0~12Vで走行する鉄道模型ということですから、基本的にこの規格であればメーカーの制約は無いわけです。一応各社のカタログでも規格についての説明はなされてはいるのですが、初めてやる人を全部自社の商品で囲い込みたいと言う思惑もあってか、ざっと見ているとその説明には気づきにくい編集になっています。

 こんなのはまだ良い方で、今度出たカトーのカタログを見ていてもっと問題だな、と思ったことがあります。実際にお話があったことなのですが、当店にお越しいただくと当「雑談室」でご紹介した16番の車両がたくさん置いてあります。量販店などでは間違っても目にすることが無いようなものがいろいろありますので、興味を持っていただけるようです。そして、仮に16番(HO)をやるとすればどのくらいのスペースが必要になるか?と聞かれます。ここで一番問題になるのはカーブの半径なのですが、この場合、「最低R=650以上見てください」と答えています。直線を全く入れないとして直径1m30cmの円になります。でも、カタログを良く見ている方は、カトーのマスタープランセットにはR=490が入っているし、HO線路セットはR=550だけれど、これではだめなのか?と言われます。答えは、絶対ではないけれど、殆どダメ、ということになります。もっと分かりやすく言うとカトーの車両はOKだけれど、他社のものはダメなのです。

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 今ここにスハ43が2台あります。色の付いているのがカトー製品、もう一つはフジモデルのものです。前者は問題なしですが、後者が完成して走らせる場合にはやはりダメです。同じスハ43なのに何でだ?と思われるでしょうけれど、その秘密は連結器にあります。カトーのものは自社の恐ろしい急カーブを通れるように首振り角度が大きく取ってあるのです。後者は市販のケイディーカプラーをネジ止めするようになっています。16番の連結器は、機関車や客貨車の場合、殆どのメーカーがケイディーカプラーを採用していますし、キットなどでも簡単に使えて実感的であることから広く普及しています。つまり、ユニトラックのR=610以下の曲線を採用するとカトーの車両しか走れなくなってしまうのです。 ポイントについてもマスタープランのR=490のものはもとより、単品で出ている4番ポイントもR=550のSカーブと同じことになって、他社製品は連結器が振り切れなくて転覆してしまいます。

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 このような1両運転の気動車なら大丈夫そうに思えますが、動力伝達のジョイントが当たったりします。

 カトーの車両だけで満足できるのなら良いのですが、16番に関しては車種もそれほど多くないですから、まずそれで良いという方はいません。どうしてもメーカー任せになるとこうした問題が出てくるものです。その辺を補っていくのが我々販売店の仕事でもあるのです。

 

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