雨どいの取付
ランボードが付いた車体に雨どいを取り付けます。この雨どい、最末期には撤去されてドア上の水切りになっていたものが多数存在しました。今回プロトタイプとするトップナンバーも最後に目蒲線に来た時は雨どい原形でしたが、翌年には撤去されて水切りだけになっていたようです。そんな状況を考慮してか、初版のキットでは水切りも選択パーツとして入っていました。今回は晩年仕様だけみたいですが。
取付作業に入ります。
先ずはキット添付の原寸図を何枚かコピーします。
雨どいはこのように屋根を囲む形です。キットにはφ0.6の真鍮線が何本か入っていて、自分で曲げる必要があります。正確に曲げないときれいにまとまりません。そこで、同じエンドウの小田急2220形の複雑な配管を曲げた時に非常に効果的だった方法を応用します。
最初に当該の真鍮線を図面の雨どいに合わせて、マスキングテープで貼り付けます。次に図に沿って曲げるのですが、この時に大活躍するのが、タミヤのエッチングベンダーと称するプライヤーです。先端部が細いので、このような作業には威力を発揮します。
先端が細いので、ペンチのように雑に扱うと変形して使えなくなるので注意する必要があります。
片方出来た状態です。
もう片方が出来たところです。連結側の付き当て部分はぴったり合わなければなりませんから、少し長めにしておいて、屋根にハンダ付けする時に調整します。こういう場合、寸足らずになると結構大変です。
図面を参照して、マスキングテープで位置決めします。デハ車の場合、幅方向はランボードが基準になります。長手方向は、前頭部で合わせたくなりますが、連結側で合わせます。前頭部が複雑な形状なので、正確に曲げてあっても目の錯覚などもあってずれ易いからです。
テープで仮止めしたら、先日の113系同様、全長に亘ってハンダを点付けし、曲がりなどがなければ全体に流します。
全体に流したところです。隙間が残っていると塗装した時に思い切り目立つので、発見したら潰しておきます。潰す時に1か所にコテを当てていると熱で真鍮線が膨張して浮き上がり、収拾がつかなくなるのでコテの当て方に注意します。
取りあえずざっとキサゲをした状態です。雨どいは車体色と屋根色の塗分け線でもあるので、きちんと取り付けないと目も当てられなくなります。
メーカーでたくさん作る場合は、治具を作ったりするのでしょうけれど、今回の場合はデハ車は2両なので、こんな方法の方が早いでしょう。昔のタニカワや奄美屋のような図面というよりお絵かきのような絵ではこの手は使えませんが・・・。こういったところもキットの値段の内と考える必要があります。
さあ、ここまで来ると次はディテールパーツの取付です。新版で追加されたものも多いので、楽しみですね。
| 固定リンク
コメント