白熱灯の再現
引き続き「改訂版」オハフ33を進めます。茶色塗装なので、車内もニス塗ということであれば、やはり白熱灯照明がしっとり落ち着いた感じで良かったですね。旧型客車の照明は、車軸とベルトでつないだ発電機で走行中に発電した電気をバッテリーに貯めて、それを使うようになっていました。蛍光灯は消費電力が少ない上に、白熱灯より明るいということで、内装の更新されていないものでも積極的に蛍光灯化改造が行われていました。確かに夜などは、車内の明るさの差も歴然としていましたが、ニス塗の車内で蛍光灯というのもどこか寒々しい感じがしたものです。
さて、それを模型で再現する場合には、単純に電球を使えば良いのでは、と思われるでしょうけれど、従来からの米粒球というのは思いの外電気を食います。同じ機関車で同じ数の客車を連結した場合、電球のものの場合、かなり速度が落ちます。7,8両も付くとこの差はかなりのものになります。レイアウトのデモ用の列車は、そんなこともあって、車内照明は全部LEDになっています。
エンドウの白色照明ユニットです。このように発光ダイオード部分にクリアーオレンジを塗るだけで、電球色になります。薄すぎると白さが消えませんし、濃すぎるとオレンジ色になってしまいますから、様子を見ながら調整します。
使用する色はこれです。車のウインカーレンズの色、といえばわかりやすいですね。
同じ理屈で、例えば実際には普通の電球なのに、模型ではLEDを使っているために白く光ってしまうNゲージの電車(最近、そういうの多いですね)なども同様の作業で直すことが出来ます。
室内照明ユニットを取り付けたら、仕切りの額縁に路線図を貼って、先般塗装しておいた座席を取り付けます。
ゴム系接着剤で貼り付けるだけですが、客室中央付近のネジ穴の場所は、予め座席に逃げを作っておく必要があります。案外見落としがちな点なので注意が必要です。
まだ点灯していませんが、窓から覗くと何となく雰囲気は伝わってきます。これが成型色のままだったり、青一色だったりすれば、思いっきり興ざめになるのはまちがいないでしょう。どうでもいいと思われるところに手をかけてやると、雰囲気が断然よくなるのが模型なのです。
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