一昨年の入院直前に1000形2両がほぼ走れるようになった、登山電車をスケールスピード対応にする作業を再開します。
粘着式の鉄道としては日本一の急勾配を運転することで有名な箱根登山鉄道は、その路線の特性から、15m級の好ましいスタイルの電車が2・3両編成で運転されていて、模型のネタとしても格好の材料です。
現在の箱根登山鉄道は、小田原~強羅間15kmのうち小田原から箱根湯本までの6.1kmは小田急電鉄の車両で、箱根湯本から強羅までの8.9kmは登山電車の車両で運転されています。名物の一つだった3線軌道も出入庫の関係で登山電車も走る入生田~箱根湯本間のみとなって、他はすべて撤去されています。
箱根湯本~強羅間に登山電車の特徴が凝縮されています。連続する80‰の急勾配、3箇所のスイッチバック、6箇所の半径30mの急カーブ、電車は20km/hくらいのスピードで木々の間を縫いながらゆっくりと山を登っていきます。
そんな登山電車は、模型の世界でも人気があって、古くから、各社各ゲージで製品化されています。16番では古くはピノチオのモハ1、みどりやのB車1000形、比較的最近では、MODEMOのプラ製モハ2形、ホビーメイトオカのモハ1・2・3形、NゲージではTOMIXのB車、MODEMOのモハ1・2形といった具合にかなりいろいろなものが出ています。
今回は、この中からホビーメイトオカがバラキットで都合5種類出した旧型車を題材にしたいと思います。この製品は今から20年位前に出たものですが、登山電車の決定版的な製品でした。モハ1形のNA-7以外の3種類の特殊な台車をロストワックスで製作しているのが象徴的ですが、他にも屋上の抵抗器の表現車体から浮いた状態を表現した尾灯など、登山電車の魅力を余すところなく伝えてくれます。それだけにキットの内容は機関車並みのものになり、持て余したと思われるようなものが時々ネットオークションに出ていたりしますが、やはりそれなりの値段で取引されているようです。
これはそのうちのモハ3形、モニ1に台車を譲ってモハ1と同じTS110に履き替えた114号です。キットをほぼストレートに組んだものですが、連結器をダミーから連結できるものに、内装も追加しました。
これはTS110台車です。モハ1形に入っているものと同じで、モハ3の車体と組み合わせることで114が出来るわけです。「モハ3東急台車」という品名で出ていました。同様にモハ2のシュリーレン台車とモハ3の車体の組み合わせで、モハ2形111・112の出来るものが発売されていました。こちらは「モハ2 5窓タイプ」といった品名だったと思います。

これは114号の屋上です。ディテール的には70年代後半頃のイメージで菱形パンタが似合う設定です。抵抗器のカバーはロストワックスの骨に帯状の部品を何層もハンダ付けする構成で、このように抵抗器の熱が抜ける隙間が再現されています。
さらに、このカバーは取り外しができるようになっていて、中にはロストワックスの抵抗器がズラリと並んでいます。
走り装置はいわゆるトラクションモーターですが、軸距離が22.5mmと短いので、専用のものが付属していました。
トラクションモーターの常で、低速走行性の悪さ、パワー不足の感は否めず、このキットの唯一のウィークポイントとなっています。
この対策としてB車を含めた登山電車全7両の動力装置の変更を考えたわけで、B車の前に試作的に改造したのがモハ2形108号でした。

MODEMOのプラ製品にもあったドア間6窓のタイプですが、カルダン駆動になる前の姿ということで、スイス・シュリーレンの板台枠台車を履いています。
基本的に最近の電車では一般的な床下伝動方式をとりましたが、車両の大きさの関係で片台車駆動としてあります。この試作の結果を元にB車の改造を行いましたが、残る旧型4両はB車での成果も反映させて決定版を目指したいところですし、この108号もそのついでに改良を加えることにします。
3両運転に備えた固定編成化が始まるかなり前の時代設定ですから、各車自由に連結して安定した走行ができると言うのも必須項目です。
まずは、108号の手直しから始めることにします。
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