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2005年12月15日 (木)

【鉄コレヒント】熊本電鉄の巻

 鉄コレや街コレを使ったリアルなレイアウトを作るためのヒント集、今夜は熊本電鉄の巻です。

 熊本電鉄は熊本市街中心部に近い藤崎宮前-御代志間の本線と途中の北熊本から分岐して鹿児島本線の上熊本へ至る支線で構成されています。本線は以前はその奥の菊池まで通じていたのですがしばらく前に廃止されています。

 最近では、中心市街に近い割に中途半端な位置の藤崎宮前から線路を延伸して市電に接続し、併せて標準軌間に改軌してLRT化し市電に乗り入れようという構想があります。

 今夜ご紹介するのは、その2路線の分岐点であり車庫もあって、熊電の中枢となっている北熊本駅です。

kita1

 駅舎を正面から見たところです。街コレ3にあった駅にそっくりですね。

 ホーム側から見るとこんな風になっています。

kita2

 駅舎のある1番乗り場が上り藤崎宮前行き、中ホーム2番乗り場が御代志行き、3番乗り場が上熊本行きです。乗り換えの便を考えて、本線上下と上熊本行きが同時になるようなダイヤが組まれています。島根県の一畑電車でも出雲大社行き乗り換えの川跡駅でそのようなダイヤが組まれていますが、小私鉄ならではの気配りでしょう。

naka-form

 これは中ホームです。右側が上熊本行きの乗り場です。ホームの端はスロープになっていて、構内踏切を渡って改札口や1番乗り場へ行くようになっています。

end

 3番乗り場に上熊本からの電車が到着しました。このあとすぐに本線の上下の電車が到着するようになっているのですが、あらら?電車から自転車を押して降りてきた人がいますよ!!

 そう、この鉄道では日中の時間帯は無料で自転車を持ち込めるのです。特に本線の起点、藤崎宮前は熊本市のメイン商店街の出口から歩いても僅か2,3分の距離なのです。上通り、下通り、新市街、そして辛島町交通センターまでが熊本の目抜き通りです。鶴屋やくまもと阪神と言った百貨店やダイエーなどの大型スーパーもあります。買い物をして自転車のバスケットや荷台に積み込んでそのまま電車へ、家の近くの駅に着いたらそのままこいで行けばよいわけですから、ある意味こんな便利なシステムはないですね!

 その反対側は車庫と車両工場になっています。全体を見渡すとこんな感じですが、こじんまりしていてなかなかいい感じです。

zenkei

 ここの特徴として、架線柱の間隔が異様に狭いのが目障りな感じですが、構内には今となっては懐かしい電車たちが並んでいます。手前に積んである廃レールやタイプレートなどもいい味出していますね。ヘロヘロのレールといい、手前のポイントのところのレールの「転び止め」といい最近ではあまり見なくなったものも健在です。

 そしてその片隅にはレール運搬用のつもりなのでしょうか、側面のあおり戸が撤去された無蓋車が置いてあります。国鉄のトラよりも短いくせにボギー車になっているのが怪しい雰囲気を盛り上げています。

kasha

 車両工場本体は割合最近風なのですが、さすがに天井クレーンといった大掛かりな設備は無く、台車を抜く時は車体を油圧ジャッキで持ち上げて手押しで押し出すようです。

shako2

 構内の入れ換え用として旧広浜鉄道の電車が使われていました。以前は営業車として使われていたものですが、他に以前ここでは小田急小田原線が1927年に開通した時に作られた、近郊区間用のモハ1形もあり、そのうちの1両は廃車後小田急に戻り、モハ10号として復元されて喜多見検車区で保存されているのは皆様ご存知の通りです。

 さて、ここで活躍している電車についても簡単に触れておきます。

 走っているのは都営三田線の6000形、南海電車のズームカー(1本だけ)、そして上熊本線の専用になった東急5000系です。

6000-2

 これは、都営三田線で非冷房のまま廃車になった1次車がベースのもの。1968年に都営6号線として巣鴨-志村(現・高島平)が開通した時にそろえられた14本のうちの1本です。正面はともかくとして、側面の帯が赤帯になっているのは開通当時を思い起こさせてくれますね。

6000

 こちらは都営地下鉄時代に冷房化された、1972年に日比谷まで延長された時に製作された2次車です。正面の警戒色が気になりますが、帯は三田線カラーのブルーのままです。ちなみに1次車の帯が赤から青に変更されたのは巣鴨から日比谷まで延長された時で、この時にあわせて営団(現・東京メトロ)と都営の共通ラインカラーが制定されています。

nankai

 何でこんなのを買ったのか良く分からないのが、このズームカー。西鉄系の工場で改造したようで、ライトが西鉄風、2ドアだったものを強引に3ドアに改造しているので失敗作の自由形と言う風情です。1本だけの存在です。

5000

 そして、現在では上熊本線専用になった東急旧5000系です。現在ではオリジナルの東急グリーンになって最後の活躍をしています。単行運転用として連結面側にも運転台があるのですが、切妻のままなのでそちらが先頭になって走っているとかなり不気味な雰囲気です。

5000-2

 九州の夏は暑いですから、車内にはこんな「言い訳」?の紙が貼ってありました。

harigami

 名車も台無しですが、これもまた時代の流れと言う事なのでしょう。昔はクーラーがある列車と言うのは特急だけでしたからね。

 鉄コレよりは1世代後の電車が活躍しているけれど、線路や建物はそのまま、という今良くある地方の私鉄の典型的な例です。

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